債券は続伸、株安・米債高や5年債入札は無事通過-超長期債は安い

債券相場は続伸。前日の米国債相 場が続伸したことや国内株安が支えとなった。きょう実施の5年債の 入札結果も予想範囲内に収まり、無事に通過した。一方、明後日に20 年債入札を控えて、超長期債は安い。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券の稲留克俊債券ストラテジ ストは、5年債入札について「予想通り無難な結果。当面は利回りで

0.2%台前半を中心とした推移となり、材料次第で0.2%割れをうかが う展開とみる。ただ、入札結果が想定範囲内だったため、発表後の市 場の反応も限定的だ」と話した。

東京先物市場の中心限月12月物は前日比1銭安の143円91銭で 開始し、143円90銭まで下落した。直後から水準を切り上げ、4銭高 の143円96銭に上昇。しばらく横ばい圏で推移していたが、午後2時 過ぎに国内株安が加速すると、買いが増えて、一時は143円98銭まで 上昇。結局は2銭高の143円94銭で引けた。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物の325回債利回り は同0.5ベーシスポイント(bp)低い0.795%と、5日以来の0.8%割 れで始まった。しばらく0.80%で推移したが、午後2時過ぎから再び

0.795%で取引されている。

一方、13日に20年債入札を控えている20年物の139回債利回り は0.5bp高い1.65%。一時は1.655%に上昇した。三菱UFJモルガ ン・スタンレー証の稲留氏は、「13日に20年債入札、20日、25日に は流動性供給入札を控えて、超長期ゾーンは上値の重い展開が続きそ う」と話した。

5年債入札、応札倍率やや低下

財務省がこの日実施した表面利率0.2%の5年利付国債(9月発 行、106回債)の入札結果によると、最低落札価格は99円97銭と市 場予想を1銭上回った。小さければ好調とされるテールは1銭となり、 前回のゼロから拡大。投資家の需要の強さを示す応札倍率は3.19倍と、 前回の3.28倍を下回った。

RBS証券の福永顕人チーフ債券ストラテジストは、5年債入札 について「ほぼ市場予想通りの結果で、問題なく消化された。超長期 債は、需給がやや緩んでおり、上値が重い展開。きょう若干下押しす れば、あすの20年債入札も波乱なく通過できるだろう」と話した。

日本相互証券によると、きょう入札された5年物の106回債利回 りは業者間取引で、0.21%で寄り付き、その後は0.205%(99円97 銭5厘)と、平均落札利回り0.204%付近で推移している。

10日の米国債相場は小幅続伸。米10年債利回りは前週末比1bp 低下の1.65%程度。一方、米株相場は下落。景気浮揚に向け世界の中 央銀行が行動を起こすとの観測は広がっているものの、ギリシャの債 務危機をめぐる懸念が重しとなった。S&P500種株価指数は0.6%安 の1429.08。みずほインベスターズ証券の井上明彦チーフストラテジ ストは「小安く始まったものの、米国債上昇もあり、値を戻している。 10年債は0.795%に低下しており、需給は悪くない」と話した。

米連邦準備制度理事会(FRB)は12、13日に米連邦公開市場委 員会(FOMC)を開催する。前週末に発表された8月の米雇用者数 の伸びが予想以上に鈍化したことから追加緩和観測が強まっている。 市場では、金融緩和策の時間軸延長や量的緩和第3弾(QE3)の導 入などが予想されている。

野村証券の松沢中チーフストラテジストは、「FOMC前に10年 債利回り0.8%台であれば無難な位置であろうが、0.7%台はQE3実 施にやや傾いてしまう印象。QE3実施ならばいったん0.75%付近、 見送りならば、少なくとも次の雇用統計までは0.8%台前半のままと みている」と指摘した。

--取材協力 赤間信行 Editors:山中英典、青木勝

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