9月10日の米国マーケットサマリー:株が下落、ギリシャ懸念で

ニューヨークの為替・株式・債券・ 商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替         スポット価格 前営業日
ユーロ/ドル        1.2757   1.2816
ドル/円             78.26    78.24
ユーロ/円           99.83   100.25


株                 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率
ダウ工業株30種     13,254.29    -52.35     -.4%
S&P500種         1,429.09     -8.83     -.6%
ナスダック総合指数  3,104.03    -32.40    -1.0%


債券          直近利回り 前営業日比
米国債2年物      .25%        .00
米国債10年物     1.66%       .00
米国債30年物     2.81%       -.01


商品 (中心限月)           終値    前営業日比  変化率
COMEX金(ドル/オンス) 1,731.80   -8.70   -.50%
原油先物   (ドル/バレル)    96.26    -.16   -.17%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場では、ユーロが対ドルで4営業日ぶりに 下落。域内の債務危機が収束に向かうとの観測に対する投資家の懐疑的 な見方が強まった。

ユーロは主要16通貨の大半に対して値を下げた。ギリシャ連立政権 が115億ユーロ(約1兆1500億円)の歳出削減で合意に達しなかったこ とが嫌気された。今週水曜にはドイツ憲法裁判所が欧州安定化メカニズ ム(ESM)の合憲性をめぐる判断を下すほか、オランダで総選挙が実 施される。主要7カ国(G7)通貨の3カ月物オプションのインプライ ドボラティリティ(IV、予想変動率)は5年ぶり低水準に近づいた。

ウェルズ・ファーゴの為替ストラテジスト、ヴァシーリ・セレブリ アコフ氏(ニューヨーク在勤)は「ユーロは先週終盤にかなり上昇し た」と指摘。「今週はまだ大きなイベントリスクを控えており、市場で は当然ながら警戒が高まっている」と述べた。

ニューヨーク時間午後1時43分現在、ユーロはドルに対して前週末 比0.3%安の1ユーロ=1.2782ドル。先週は5月22以来の高値に上昇し ていた。この日は円に対して0.2%安の1ユーロ=100円02銭。ドルは対 円でほぼ変わらずの1ドル=78円26銭となっている。

◎米国株式市場

米国株相場は下落。景気浮揚に向け世界の中央銀行が行動を起こす との観測は広がっているものの、ギリシャの債務危機をめぐる懸念が重 しとなった。S&P500種株価指数は先週、2008年以来の高値を付けて いた。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株価指 数は前週末比0.6%安の1429.08。ダウ工業株30種平均は52.35ドル (0.4%)下げて13254.29ドル。

BB&Tウェルス・マネジメント(アラバマ州)で170億ドル相当 の運用を手掛けるウォルター・ヘルウィグ氏は電話インタビューで、 「欧州は今後も問題を先送りにするだろう。早急な解決策はない」と指 摘。「マクロ経済の指標は全くぱっとしないが、緩和的な金融政策が株 価を上昇させてきた面がある」とし、「相場の動きは今週の連邦公開市 場委員会(FOMC)次第だろう」と続けた。

欧州中央銀行(ECB)による国債購入プログラム合意や米金融当 局が景気下支えに向けた政策を続けるとの見方から、S&P500種は先 週、4年ぶり高値を付けていた。

◎米国債市場

10日の米国債市場は10年債と同年限インフレ連動債(TIPS)の 利回り格差(ブレークイーブンレート)は約5カ月ぶり最大となった。 米金融当局の景気刺激策がインフレを招くとの観測が背景だ。

30年債利回りはほぼ2週間ぶり高水準に上昇。米財務省は今週、 計660億ドルの入札を実施する。償還までの消費者物価の予測値を示 す10年物ブレークイーブンレートは5営業日続伸。先週発表された米雇 用統計で雇用者の伸びが減速し、米金融当局が追加緩和を実施するとの 見方が広がった。米連邦公開市場委員会(FOMC)は12-13日に会合 を開く。

グッゲンハイム・パートナーズ(ニューヨーク)の米政府債トレー ディング担当ディレクター、ジェーソン・ローガン氏は「追加緩和を話 し始めると、この先のインフレ懸念の可能性が高まる」と述べ、追加緩 和については「かなり織り込み済みだ」と続けた。

ニューヨーク時間午後2時46分現在、10年債利回りは1ベーシスポ イント(bp、1bp=0.01%)上昇して1.68%。一時は3bp下げる 場面もあった。同年債(表面利率1.625%、2022年8月償還)価格は1/8 下げて99 15/32。30年債利回りは2bp上げて2.84%。一時は2.863% をつけた。

◎NY金先物市場

ニューヨーク金先物相場は反落。約3週間ぶりの大幅安となった。 ギリシャが救済融資を受ける資格獲得に苦戦する中、ドルが対ユーロで 上昇したことで、代替投資先としての金の需要が減退した。

ドルは対ユーロで4営業日ぶりに上昇し、一時0.4%高となった。 8月の米雇用者の伸びが市場予想を下回り、米連邦公開市場委員会 (FOMC)が今週開く会合で追加緩和策を発表するとの観測が強まっ たことから、金は7日に6カ月ぶりの高値をつけていた。

フューチャーパス・トレーディングのトレーダー、フランク・レシ ュ氏(シカゴ在勤)は電話インタビューで、「金は大きく上昇したた め、FOMCを前にポジション調整の売りが出ている可能性がある」と 指摘。「ドルもやや持ち直している」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物 12月限は前週末比0.5%安の1オンス=1731.80ドルで終了。8月14日以 来の大幅下落となった。7日には一時1745.40ドルと、中心限月として は2月29日以来の高値をつけた。

◎NY原油先物市場

ニューヨーク原油相場は小幅続伸。ギリシャは救済融資を受ける条 件を満たすのに苦戦しているものの、米連邦公開市場委員会 (FOMC)が追加緩和措置を発表するとの観測が高まっている。

ギリシャのサマラス首相は国際支援を受け取る条件とされた歳出削 減に関して、連立パートナーの同意を取り付けることができなかった。 市場では12、13両日に開かれるFOMCの会合で量的緩和第3弾が実施 されるかどうかが焦点となっている。

シティ・フューチャーズ・パースペクティブ(ニューヨーク)のエ ネルギーアナリスト、ティム・エバンス氏は「市場は現在、様子見の姿 勢になっている」と指摘。「週後半まで相場が大きく動くことはないだ ろう。13日のFOMCが鍵になる」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物10月限は前週末 比12セント(0.12%)高の1バレル=96.54ドルで終了した。年初から は2.3%値下がりしている。

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