経常収支は6カ月連続黒字、額は予想を上回る-輸出の減少続く

7月の日本の経常収支は6カ月連続 の黒字となった。黒字額は市場予想を上回った。うち貿易収支は、世界 経済の減速を背景に輸出が減少傾向にあり、2カ月ぶりに赤字に転じた ものの、海外投資からの収益を示す所得収支の黒字が下支えした。

財務省が10日発表した7月の国際収支状況(速報)によると、海外 とのモノやサービスの取引状況を示す経常収支の黒字額は前年同月 比40.6%減の6254億円だった。このうち貿易収支は3736億円の赤字。所 得収支の黒字額は同13.6%増の1兆4221億円と、3カ月ぶりに黒字幅が 拡大した。

ブルームバーグのエコノミスト調査では、経常収支の予想中央値は 前年同月比52.0%減の4856億円の黒字だった。

シティグループ証券の村嶋帰一チーフエコノミストは発表内容を受 け、「大きい流れとしては、貿易収支はずっと赤字が続いているもの の、所得収支がまだ大きく、相殺しておつりがくる構図が続いている」 と指摘。その上で、国際収支が赤字になるシナリオは近い将来見込んで いないと述べた。

貿易収支の内訳は、輸出が欧州や中国向けの落ち込みから7.4%減 と2カ月連続で減少。輸入は火力発電の燃料となる液化天然ガスの価格 上昇などを受け、同1.9%増と2カ月ぶりに増加した。一方で、所得収 支は前月末が非営業日だったため、収益の受け取りが7月に回る「期ず れ」による反動増となった。

政府は8月に公表した月例経済報告で、海外経済について米欧や中 国などほぼ全地域を下方修正。これを踏まえ、輸出の判断も「弱含んで いる」とし、7カ月ぶりに引き下げた。生産や消費などの項目も下方修 正し、全体の基調判断を10カ月ぶりに引き下げた。

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