スペインは動かず、ECBが国債購入で合意も-ドイツは是認

スペインのラホイ首相は6日、欧州 中央銀行(ECB)の国債購入プログラムを利用するかどうかについ て、態度を表明することを見合わせた。ECBはこの日、高債務国の国 債利回り上昇抑制を目的とした国債購入プログラムを決定、スペインに 支援の手を差し伸べた。ドイツのメルケル首相はこれに反対する考えは ないことを示した。

ラホイ首相はマドリードでメルケル首相と会談後に共同記者会見に 臨んだ。ほぼ同時にフランクフルトでは、ドラギECB総裁が国債購入 についての同中銀の決定を発表した。ラホイ首相はECBの計画につい てコメントを控え、内容を検討する時間が必要だと述べた。

ラホイ首相は記者団に、「伝えるべき新しい内容があればその時に 伝える」とし、「現時点ではまだ、ECBの介入に関するドラギ総裁の 決定について目を通す時間もない」と述べた。

ドラギ総裁はこの日の政策決定後の記者会見で、政策委員会が無制 限の国債購入プログラムで合意したと明らかにした。ユーロ圏内の金利 をコントロールする力を中銀の手に取り戻し、通貨同盟崩壊の観測と闘 う意志を表明した。プログラムは「国債市場のひどいゆがみ」を正すの に役立つだろうと述べた。

ラホイ首相はメルケル首相との会談に先立ち、ユーロ圏危機の解決 策においては柔軟性を示すよう呼び掛け、理解を求めた。メルケル首相 は記者会見で、ラホイ首相による経済改革への取り組みを評価。両首脳 はともに、共通通貨ユーロを守ることに「深くコミット」していると言 明した。

「ECBは責務の枠内で行動」

メルケル首相は、ドイツ国債の利回りが「ひどく低い」一方で、他 の国の利回りは「ひどく高い」と述べた。「私に言えるのは、ECBは 独立性を持って、託された責務の枠内で行動しているということだ。 ECBの責務は金融の安定であり、同中銀はその枠内での措置を導入し ようとしている」と語った。

枠内であるとは認めた上で、通貨の安定を目指したものを含めそう した措置が「政治の側の行動の代替となってはならない」とくぎを刺し た。

ドラギ総裁はECBが購入するのは対象国の政府がユーロ圏の救済 基金に支援を求め、条件を受け入れた場合のみだと強調した。メルケル 首相はラホイ首相とのこの日の会談では、スペインの国家救済の場合に ついて「条件を協議したりはしなかった」と述べた。

ラホイ首相は6日付の独紙フランクフルター・アルゲマイネ (FAZ)に掲載されたインタビューで、危機の初期に行った決定は最 良のものではなかったとし、その結果として今苦しんでいるスペインな どの国を助けるために「原理主義的な考え方」から離れるようにと訴え ていた。「誰かが多大な努力をしたときには、前に進むチャンスを与え てやらなければならない。原則を堅持することは重要だが、時には柔軟 であるのも良いことだ」と語っていた。

原題:Spain Stalls on ECB Aid Offer as Merkel Blesses Bond-Buying Plan(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE