日本郵船、商船三井、川崎汽船の海 運大手3社の株価が午後の取引で急落。公正取引委員会が海運10社をカ ルテル容疑で立ち入り検査をしているとの報道を嫌気して直後に売りが 膨らみ、各銘柄ともそれぞれ取引時間中の安値を更新した。

郵船株は一時、前日比7.9%安の140円まで下落、終値は同5.3%安 の144円とブルームバーグ・データで把握可能な1974年9月以来の安値 となった。商船三井株は一時5.9%安の175円、終値は2.7%安の181円と なり、2000年3月以来の安値を付けた。川崎汽船株は一時、同4.3%安 の90円となったものの、その後は買い戻す動きが入り、同変わらずの94 円で取引を終えた。

東証1部市場では海運株の出来高が急増、出来高2位が郵船、4位 が商船三井、6位が川崎汽船とそれぞれ上位を占めた。

独立系投資顧問会社バリューサーチ投資顧問の松野実社長は「今回 の立ち入り検査の報道を嫌気した投げ売りの状態だ」とし、「今後は、 公取委の調査が進み各社の容疑が固まった段階でどの程度のペナルティ ーが科せられるのかが注目すべき点だが、大手3社の財務を見る限り致 命的な額になるとは考えにくい」と述べた。

松野氏はまた、下落基調で安値更新が続いていた大手3社株につい て、「皮肉な結果だが、信用の買い残が多かったが今回の件で売りが殺 到し、悪材料出尽くしの効果で市場での整理が進むことになるのではな いか」との見方を示した。

共同通信の報道によると、自動車運搬船の輸送運賃値上げをめぐ り、価格カルテルを結んでいた疑いが強まったとして、公取委が6日、 独禁法違反(不当な取引制限)の疑いで大手を含む国内外の10社の海運 会社に立ち入り検査した。

商船三井の広報担当、福間康之氏はブルームバーグ・ニュースの同 日昼すぎの電話取材に対し、公取委が立ち入り検査中と認めた上で、 「調査には全面的に協力する方針だが、 現時点で容疑などについては 言えない」とコメントした。郵船広報担当の谷田治郎氏も午前に立ち入 り検査が始まったことを明らかにした。

川崎汽船の広報担当者、成田実男氏は午後4時すぎ、「本日午前に 公取委が検査に入っており、現在も継続中。容疑は自動車運搬船の運賃 をめぐり価格カルテルを結んでいたものと聞いている。会社としては全 面的に検査には協力する方針を決めている」と語った。

国内3社のほか、ノルウェーのワレニウス・ウィルヘルムセン・ロ ジスティックスと韓国ユーコーの日本拠点も対象となっている。

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