宮尾日銀委員:追加緩和の効果と持続に不確実性-弊害も留意し判断

日本銀行の宮尾龍蔵審議委員は5日 午後、山口県下関市内で会見し、金融政策運営について「必要と判断さ れる場合はしっかりと対応する」と述べる一方で、さらなる金融緩和の 効果の大きさや持続性には不確実性があるとした上で、「弊害やリスク も十分留意」しながら、適切に政策判断を行っていく考えを示した。

宮尾委員は「円高も含め、経済、物価の見通しとリスクを丹念に点 検し、適切に政策判断を行っていきたい」と表明。「必要と判断される 場合は、細心かつ果断に措置を講じる」と述べた。一方で、さらなる金 融緩和の「効果の大きさや持続性には不確実性がある」と指摘。「今の 資産買い入れといった非伝統的な政策に特有の弊害やリスクも十分留意 しながら、適切に政策判断を行っていかなければならない」と述べた。

国内景気と物価の先行き見通しでは「下振れリスクを意識してい る」とし、緩やかな回復経路に復していくという「メーンシナリオは変 えてないが、リスクには注意が必要だ」と指摘。回復経路に復していく 時期も「やや後ずれするリスクに注意していかないといけない」と語っ た。

国内経済については「足元までは外需の減速を堅調な内需がカバー しており、全体としては緩やかに持ち直しつつあるという回復のシナリ オは変えていない」としながらも、「ごく直近では幾つかの懸念材料が ある」と述べた。

札割れ、今後の状況を注視

具体的には「輸出、生産の減速が続き、一部で在庫の積み上がりも みられる。あるいは設備投資の先行きに関して、機械受注に弱めの動き がみられる」と指摘。さらに、「幾つかのマインド指標に鈍化の兆しが うかがえるなど、幾つか懸念材料がみられるため、こうしたものが一時 的なものかどうか、注意深く見ていく必要がある」と語った。

日銀の資産買い入れ等基金における資金供給オペで、入札額が日銀 の提示額を下回る札割れがひん発していることについては「現時点で は、札割れによって基金の積み上げが確実に行われないという状況では ないが、今後、状況をしっかり注視していきたい」と語った。

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