ユーロが対円で3日ぶり安値、ECB控え売り-ドル78円前半

東京外国為替市場ではユーロが下 落。欧州中央銀行(ECB)理事会を翌日に控える中、域内の国債購入 策をめぐる不透明感がくすぶっていることから、ユーロ売り圧力が強ま った。

ユーロ・円相場は午後に一時1ユーロ=98円11銭と、3営業日ぶり の水準までユーロ安が進行。午後3時33分現在は98円18銭付近で推移し ている。ユーロ・ドル相場は朝方に付けた1ユーロ=1.2569ドルを上値 に水準を切り下げ、午後には一時1.2517ドルと、3営業日ぶりの安値を 付けた。同時刻現在は1.2527ドル付近で取引されている。

ブラウン・ブラザーズ・ハリマン外国為替部の村田雅志通貨ストラ テジストは、ECB理事会への期待感がユーロ圏の問題国債のサポート 要因にもなっていたが、債券購入に対するドイツの姿勢硬化など「楽観 的にはなれない」と指摘。海外時間にかけては欧州債市場の動向をにら みながらの展開が見込まれ、東京市場はユーロの上値が抑えられるとみ ている。

一方、ドル・円相場は午前に1ドル=78円54銭まで値を戻す場面も 見られたが、午後はじりじりとドル安・円高が進み、一時は78円37銭を 付けた。

村田氏は、米連邦準備制度理事会(FRB)が9月の連邦公開市場 委員会(FOMC)で何らかのアクションに踏み切ることはほぼ確実視 されていると指摘。その上で、7日に発表される8月の雇用統計が悪化 すれば、次回FOMCだけでなく、そのあとの追加緩和も見込まれる可 能性があると言い、指標結果を見極めるまでは方向感は出にくいと説明 している。

ECBの国債購入に不透明感

ECBのドラギ総裁は3日、欧州議会の非公開会合で、「ユーロ圏 が分断化されている今、物価安定という目標を追求することができな い。金利の変更が域内の1国かせいぜい2カ国にしか影響しないから だ」とし、「ユーロ圏の残る諸国に対して、政策金利は全く意味を持た ない」と指摘。ECBによる国債購入は「われわれの第一の責務を果た すための手段だ」と述べた。

バークレイズの逆井雄紀FXストラテジスト(ニューヨーク在勤) は、ECBへの期待感が8月以降続いており、「それがユーロの下支え になっているのは間違いない」としながらも、「期待が高まっている 分、失望リスクというのも当然ある」と指摘。ECBの国債購入に関し てはドイツの反対なども伝わる中、「妥協案で落ち着くということであ れば、ユーロの失望売りを誘いかねない」としている。

ドイツのレスラー経済技術相が独紙シュツットガルト・ツァイトゥ ングに対して、ECBの国債購入はインフレの危険を招くとし、ユーロ 危機の「恒久的な解決策」にはなり得ないとの見解を示すなど、域内の 意見対立がくすぶっている。

また、ギリシャの財政再建をめぐる先行き不透明感も根強い。ギリ シャの国営シンクタンク、計画経済研究センター(KEPE)は4日の リポートで、「的を絞った政策介入」なしでは、EUと国際通貨基金 (IMF)による救済で義務付けられた2020年までに債務の国内総生産 (GDP)比率を120%まで引き下げる目標を達成できないだろうと分 析している。

しかし、ドイツのショイブレ財務相は4日にギリシャのストゥルナ ラス財務相と行った会談で、ギリシャが救済支援の次回の支払いを受け るためには、国際債権団との合意内容を「完璧に」満たさなければなら ないとの見解を示した。

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