シャープ追加支援で協調融資も、他の金融機関にも協力要請へ

経営再建中のシャープに対して、主 力行のみずほコーポレート銀行と三菱東京UFJ銀行が追加支援とし て、協調融資の活用を検討していることが分かった。事情に詳しい関係 者によると、両行は他の金融機関にも支援を求める可能性がある。

別の関係者によると、両行はシャープに対し7月に600億円の短期 融資を実行、8月に1500億円の融資枠を設定している。いずれも業績悪 化や格下げなどを背景に、コマーシャルペーパー(CP)発行による市 場調達が困難になったことに伴い、短期資金を供与した。

これに加えて、シャープからの要請を受けて、両行が新たに検討し ている追加支援は、同社の長期的な経営再建に資する長期資金の提供 で、協調融資を検討している。

野村証券の魚本敏宏チーフクレジットストラテジストは5日の電話 インタビューで、協調融資の活用を検討していている背景として、「メ イン行だけで丸抱えするのは荷が重く、シャープへの支援を一緒にやっ ていきたいという考えではないか」と指摘。株主である生保4社やシャ ープの工場を地元にもつ地方金融機関などが対象になるのではないかと 述べた。

シャープ広報担当の中山みゆき氏は、新規融資について「メーンバ ンクを含めた金融機関に検討をいただいているところ」と述べた。

シャープの株価は4日、4営業日ぶりに反発して200円台を回復、 前日比23円(12%)高の209円で終了した。鴻海精密工業の郭台銘最高 経営責任者(CEO)がシャープの経営への参加意欲を表明したとの現 地報道を好感した買いが先行した。

鴻海との交渉

両行が追加支援の供与に踏み切るかどうかの判断基準は、台湾の鴻 海精密工業との業務・資本提携交渉の成り行きと、シャープ自身の思い 切ったリストラ計画の策定だ。格下げによる株価急落に伴い、両社は出 資比率などをめぐり、見直し交渉に着手。鴻海の郭台銘・最高経営責任 者(CEO)ら幹部がこのほど来日したものの、合意には至らず、話し 合いを継続している。

シャープはまた、8月2日、5000人規模の人員削減計画を発表して いた。大型液晶事業をシャープ本体から鴻海グループなどとの合弁会社 に切り離すことに伴う1300人のほか、国内中心に希望退職や自然減を見 込む。3月末のグループ人員は約5万7000人で、うち国内は約3万人。

--取材協力:小笹俊一 Editors: 持田譲二, 平野和

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