モルガンS幹部が424回通ったレストラン、25年の営業に幕

シカゴのレストラン「チャーリー・ トロッターズ」に初めて足を踏み入れた時のことをレイ・ハリス氏は鮮 やかに覚えている。1994年秋の日の午後9時だった。

「3度足を運んだ後、私はチャーリーに手紙を送った。彼の料理を ジョエル・ロブション氏やアライン・デュカス氏らフランス料理の達人 たちと比較した内容だ」。モルガン・スタンレー・スミス・バーニー (ニューヨーク)のマネジングディレクター兼副会長、ハリス氏(55) はこう語る。

拠点とするニューヨークからシカゴに頻繁に出張していたハリス氏 はこの店に繰り返し足を運んだ。週に2度通ったこともある。トロッタ ー氏によると、その回数が175回に達した後、同氏は無料で料理を提供 するようになった。

トロッター氏は電話インタビューで「もう請求書を渡すことはでき なかった。商売などどうでも良かった。テーブルの上の食器の並べ方か らワインまで、レイは全てに関して真剣だった。真剣な人物には好感を 抱く」と話す。

ハリス氏と妻のショーンさんは1日夜、トロッターズ最後の客とな った。25年間営業してきたこのレストランは閉店の日を迎えた。ハリス 氏にとってこの店で食事をするのは424回目。他のどの客よりも多い。 夫妻は8月31日の夜も29日にもここで食事をした。

トロッター氏は「レイは大のお得意さまだった。280回通った客は 他にもいたが」と振り返る。同氏は今秋からシカゴ大学で哲学の研究を 始める予定だ。同大では経営学修士号(MBA)を取得している。

最後の晩餐はおなじみの1人250ドル(約1万9600円)のビュッフ ェとは懸け離れたものとなった。テーブルは並べ替えられ、カレー風味 のヤギの串焼きや豚脇腹肉のリゾット、コラードの若葉の煮付け、カキ のむき身、神戸牛のスライダー(ミニハンバーガー)などが並んだ。

トロッター氏はこのメニューについて「チャーリー・トロッターズ のメニューへのアンチテーゼだ。普段は出さない料理」と説明した。

原題:Morgan Stanley Manager’s Last Charlie Trotter’s Meal Is No. 424(抜粋)

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