債券は上昇、長期金利は3週間ぶり低水準-緩和観測受けた米債高で

債券相場は上昇。前週末の米国債相 場が追加緩和観測を手掛かりに上昇した流れを引き継ぎ、買いが優勢 だった。また、投資家が保有債券の年限を長期化する買いも相場を押 し上げ、長期金利は3週間ぶりの水準に低下した。

ソシエテ・ジェネラル証券の菅原琢磨シニア円債ストラテジスト は、「バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長のジャクソンホ ールでの発言を受けて米国債が高くなり、円債も高寄りした」と話し た。もっとも、米雇用統計などのイベントやあすに10年債入札を控え て、さらに上値を買っていく展開にはなりづらいとの見方も示した。

東京先物市場で中心限月9月物は続伸。前週末比10銭高の144 円10銭で始まった後、一時144円19銭まで上昇し、日中取引ベース で8月9日以来の高値を付けた。しかし、その後は144円10銭台での もみ合いが続いて、結局は14銭高の144円14銭で引けた。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物の324回債利回り は前週末比1.5ベーシスポイント(bp)低下の0.78%と、8月13日以 来の低水準で取引を開始した。しばらく0.785%で推移したが、午後 3時前から再び0.78%に低下している。

5年物の105回債利回りは0.5bp低い0.20%と、8月15日以来 の低水準で推移した。20年物の139回債利回りは1.5bp低い1.645%、 30年物の36回債利回りは1.5bp低い1.865%にそれぞれ低下した。

トヨタアセットマネジメントの深代潤チーフファンドマネジャー は、超長期債が堅調に推移したことについて、月初で投資家が保有債 券の年限を長期化させる需要に加えて、9月の国債大量償還を控えて いることも、買いにつながっていると説明した。

あす10年債入札

財務省はあす4日、10年利付国債(9月債)の価格競争入札を実 施する。前週末の入札前取引では0.825%で推移した。このため、表 面利率(クーポン)は前回債と同じ0.8%となる見込み。発行予定額 は2兆3000億円程度。

新発10年債利回りは8月16、17日に2カ月ぶり高水準の0.86% に上昇したが、その後は水準を切り下げ、3日には0.78%と3週間ぶ り低水準まで下げている。

ソシエテ・ジェネラル証の菅原氏は、今回の10年債入札について、 「クーポンは0.8%になりそうだ。水準的にはやや妙味が薄いものの、 あす午前に相場が調整すれば、相応の買いが入るだろう」と予想する。

31日の米国債相場は続伸。バーナンキFRB議長は、ジャクソン ホールで開かれたシンポジウムで「非伝統的な政策のコストは管理可 能なようだ。それは経済状況が正当化すればそのような政策を追加で 実施する可能性を排除すべきでないことを意味する」とし、必要であ れば追加緩和を実施する姿勢を示した。米10年債利回りは前日比7bp 低下の1.55%程度。ほぼ4週間ぶりの低水準となった。

JPモルガン証券の山脇貴史チーフ債券ストラテジストは、「バー ナンキFRB議長の発言を受けて、米追加緩和がほぼ確信に近づき、 米金利が低下したことが支援材料に働いている」と分析した。

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