今週の米経済指標:8月の雇用者数、需要鈍化で伸び限定的か

米国の雇用拡大ペースは8月に鈍化 し、失業率は43カ月連続で8%を上回ったもようだ。バーナンキ米連邦 準備制度理事会(FRB)議長が、政策当局にとって雇用不足は「深刻 な懸念材料」と発言した理由を裏付ける結果が示されるとエコノミスト はみている。

ブルームバーグがまとめたエコノミスト71人の予想によると、米労 働省が7日発表する8月の雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月比12 万5000人増(中央値)と、前月の16万3000人増から伸びが鈍化する見通 し。失業率は7月と同じ8.3%が見込まれている。

調査会社マリア・フィオリニ・ラミレスの米国担当チーフエコノミ スト、ジョシュア・シャピロ氏は「雇用者数の伸びは非常に緩慢だ」と した上で、「失業率をすぐに押し下げるのは難しいだろう。需要の鈍さ に加え、輸出の減速や財政政策の不透明感という問題がある」と指摘し た。

バーナンキ議長は先週、労働市場の停滞が追加緩和措置を金融政策 面での選択肢に残す理由の一つだと説明。平均の伸びを下回る雇用増加 ペースや個人消費のサイクルは、世界的な景気減速や米国のいわゆる 「財政の崖」をめぐる懸念から強まりつつあり、回復を一段と困難にさ せている。

米失業率は2009年2月以来8%を上回る水準で推移しており、これ は1948年からの月次統計で最長。雇用者数の伸びは1-3月(第1四半 期)は平均22万6000人だったが、4-6月(第2四半期)は7万3000人 に鈍化。米国では09年6月まで1年半にわたったリセッション(景気後 退)に伴い失われた雇用880万人の約半分に当たる400万人の雇用を増や すのに3年を要した。

製造業失速

米景気回復の初期段階でけん引役の一つであった製造業で、生産活 動は世界の需要鈍化につれてその勢いを失いつつある。ブルームバーグ 調査の予想中央値によると、米供給管理協会(ISM)が4日発表する 8月の製造業景況指数は50の見通し。7月は49.8だった。同指数は50が 製造業活動の拡大と縮小の境目を示す。

ISMが6日発表する8月の非製造業景況指数は52.5(予想中央 値)と、前月の52.6からほぼ変わらずが予想されている。米国ではサー ビス業が経済のほぼ9割を占めている。

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原題:Hiring Probably Limited by Cooling Demand: U.S. Economy Preview(抜粋)

--取材協力:Chris Middleton.

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