中国:年間成長目標下回る可能性高まる-経済悪化の兆候増す

中国経済はメーカーや銀行などさま ざまな分野で悪化の兆候が強まっており、温家宝首相の2003年の就任以 来初めて年間の成長目標を下回る公算が大きくなっている。

1日に発表された8月の中国製造業購買担当者指数(PMI)は予 想外に50を割り込み、受注減少で同国の製造業活動が9カ月ぶりに縮小 したことを示した。これに先立ち、中国の主要輸出港の天然ゴム在庫が 過去最大近くに達したほか、5大銀行で返済期限を過ぎた融資が1-6 月(上期)に27%増加するなど景気鈍化の兆候が見られていた。

中国は1998年のアジア金融危機以降、指導部の年間成長目標を毎年 達成してきた。今年の目標である7.5%成長を達成できなければ、10年 に1回の指導部交代に複雑な影響を与える可能性がある。温家宝首相ら 現指導部は今年、不動産市場ブームの抑制と不良債権急増の回避を図 り、景気刺激策を控えている。

オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)の中国担当チー フエコノミスト、劉利剛氏(香港在勤)は、「追加の政策対応が行われ なければ、国内総生産(GDP)伸び率は目標を下回り、現在の指導部 は次の指導部にハードランディングする経済を引き継ぐ公算が大きい」 と分析。中国人民銀行(中央銀行)は「経済の再活性化に向け、銀行の 預金準備率を一段と積極的に引き下げる政策に戻る」べきであり、「近 いうちに引き下げれば、10-12月(第4四半期)は順調な成長になり得 る」と指摘した。

劉氏は成長率が7%を下回った場合、財政難を招く恐れがあり、地 方政府が資金を使い果たせば財政危機もあり得ると説明。そうなればイ ンフラ建設は止まり、その悪影響が重工業、最終的には銀行システムに 波及しようと予想した。劉氏は世界銀行と香港金融管理局(HKMA、 中銀に相当)勤務の経験がある。

劉氏はPMI発表の後、中国の年間成長見通しを8.2%から7.8%に 引き下げた。8月のPMIは49.2と、ブルームバーグが調査したアナリ スト25人中24人の予想値を下回った。同指数は50が製造業活動の拡大・ 縮小の境目を示す。

原題:China Economy’s Deterioration Raises Risk of Wen Missing Target(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE