米国債:上昇、月間でも高い-欧州めぐる不安で逃避買い

米国債相場は上昇。月間ベースでも 上げた。欧州債務危機を背景に比較的安全だとされる米国債の需要が強 かったほか、投資家は今週の欧米金融当局による政策会合の結果を待っ て様子見の姿勢をとっている。

この日の10年債利回りは低下。米連邦公開市場委員会(FOMC) が31日と8月1日に開かれるが、エコノミストらは米当局が新たな資産 購入策は発表せず、異例の低金利を2014年遅くまで維持する方針をあら ためて示すと予想している。経済統計から欧州の財政問題が景気に悪影 響を及ぼしている可能性が示され、米国債とドイツ国債は月間ベースで 上昇した。

ノバスコシア銀行の米国債トレーディング責任者、チャールズ・コ ミスキー氏(ニューヨーク在勤)は「市場は1日の発表を控えて様子見 している」と述べ、「市場はかなり変動しやすくなっている」と続け た。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、ニューヨーク時間 午後4時59分現在、10年債利回りは3ベーシスポイント(bp、1bp =0.01%)低下して1.47%。同年債価格(表面利率1.75%、2022年5月 償還)は10/32上げて102 18/32。

利回り上昇は難しい

RWプレスプリッチの政府・機関債取引担当マネジングディレクタ ー、ラリー・ミルスタイン氏(ニューヨーク在勤)は、「成長懸念が続 いており、欧州債務危機も収束せず、米国内では政治的な不透明感もあ る。この状況で国債利回りが大きく上昇することはないだろう」と述べ た。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチのデータによる と、7月の米国債リターンは前日時点で1%。ドイツ債は1.4%、一方 スペイン債は0.5%のマイナスだった。

ブルームバーグがまとめたエコノミスト調査によると、88%が1日 のFOMC声明では新たな債券購入の記述は見送られると予想してい る。また48%は9月12-13日のFOMC会合で追加債券購入策が発表さ れる可能性があるとみている。

ドイチェ・バンクのチーフ米国エコノミスト、ジョゼフ・ラボーニ ャ氏は、「今回のFOMC声明で最もあり得るのは、景気の評価をある 程度引き下げるような文言に修正されることだろう」と述べ、「緩和へ のバイアスはそのまま維持されるが、一段の行動は予想されない。せい ぜい、異例の低金利を2014年遅くではなく、2015年遅くへと引き延ばす 程度だろう」と続けた。

ニューヨーク連銀は長期借り入れコストの抑制をめざし、残存期間 が長めの国債を購入し期間が短い国債を同額売却するオペレーション・ ツイスト(ツイストオペ)の一環としてこの日、2018年7月から19年7 月に償還を迎える米国債47億8000万ドル相当を購入した。

米財務省は第3四半期の純借り入れ所要額予想を上方修正し、4月 時点の予想から120億ドル増額して2760億ドルとした。同省は10-12月 (第4四半期)の純借入額については3160億ドルとの見通しを示した。 4-6月(第2四半期)の借入額実績は1720億ドル。見通しは1820億ド ルだった。

原題:Treasuries Record Monthly Advance Amid European Debt Concern(抜粋)