NY外為:ユーロ反発、ECBの政策措置に期待-ポンド下落

ニューヨーク外国為替市場では、ユ ーロが主要通貨のほとんどに対して上昇した。欧州中央銀行(ECB) が今週の会合で、域内のソブリン債利回り上昇を抑制するための措置を 講じるとの観測が広がった。

ユーロは上昇した後、伸び悩む展開になった。独財務省が電子メー ルで、欧州安定化メカニズム(ESM)に銀行免許を付与する必要はな いとの見解を示したことが上値を抑えた。前週はドラギECB総裁が統 一通貨を守るためにあらゆる措置を取ると表明したことを受け、ユーロ は上昇していた。英ポンドは4日ぶりに下落。ムーディーズ・インベス ターズ・サービスは英国の経済成長見通しを引き下げた。

シティグループのG10通貨戦略担当の北米責任者、グレッグ・アン ダーソン氏(ニューヨーク在勤)は「今週はユーロにとって悪材料より 好材料の方が多い」と指摘。「ECBが国債購入を再開する可能性は高 い。ドラギ総裁がその方向性を示唆している。市場も明らかにその期待 に沿って反応した」と述べた。

ニューヨーク時間午後4時13分現在、ユーロは円に対して前日 比0.3%高の1ユーロ=96円11銭。対ドルでも0.3%上昇の1ユーロ =1.2301ドルとなっている。一時、対ドルで0.6%高まで上げる場面も 見られた。ドルは円に対してほぼ変わらずの1ドル=78円13銭。

英ポンドは対ユーロで0.6%下落して1ユーロ=78.49ペンス。ドル に対しては0.2%安の1ポンド=1.5675ドル。ムーディーズはロンドン で発表したリポートで、「英政府が目指す期限内の債務削減達成に向け 難問が増えてきた」と記述した。

月間で下落率最大

ブルームバーグ相関加重通貨指数によると、ユーロは過去1カ月で 先進9カ国の通貨に対し3.1%下落と、最も下落率が大きかった。円は 同期間に2.5%上昇、ドルはほぼ変わらずだった。

6月の米個人消費支出が振るわず、ドルは対ユーロで軟調な展開が 続いた。FOMCがバランスシートを拡大し景気回復の後押しを図ると の観測が強まった。米商務省発表の6月の個人消費支出(PCE)は前 月比変わらず。前月は0.1%減と、速報値のほぼ変わらずから下方修正 された。

BNPパリバの為替ストラテジスト、メアリー・ニコラ氏(ニュー ヨーク在勤)は「当社はQE3が9月に発表されると見込んでいる。明 日はそれを強く示唆する文言が聞かれると当社エコノミストは予想して いる」とし、「リスクオンの動きを期待するが、ECBの会合を控え為 替相場の変動はやや抑制されるだろう」と述べた。

量的緩和

FOMCは2日間の会合を明日、終了する。先月の会合ではQE3 には踏み切らなかったものの、バーナンキ議長はQE3が選択肢の一つ であることを示唆した。米金融当局は2008年と11年の2度にわたり合計 2兆3000億ドル相当の債券購入を実施。FOMCは「異例の低金利」を 少なくとも2014年遅くまで持続する方針を示している。

ユーロは今月に入り対ドルで2.9%下落。24日には1ユーロ =1.2043ドルと、10年6月以来の安値を付けた。

ロイヤル・バンク・オブ・カナダ(RBC)の為替戦略グローバル 責任者アダム・コール氏はブルームバーグ・ラジオとのインタビュー で、ユーロ相場は「これからじりじりと下げ続けるだろう」と予想。 「1.20ドルまで下げ、さらに割り込むと見ている。今後数週間というよ り、数カ月にわたる傾向となろう」と述べた。

原題:Euro Gains Versus Most Major Peers on ECB Wagers; Pound Weakens(抜粋)

--取材協力:Chris Fournier、David Goodman.