ユーロは早朝の水準付近に値を戻す、欧米イベントを見極めへ

東京外国為替市場ではユーロ・ドル 相場が1ユーロ=1.22ドル後半を中心に推移した。堅調なアジア株を背 景にリスク回避圧力が和らぐ中、ユーロはオーストラリア・ドルにつれ 高となる場面も見られたが、米連邦公開市場委員会(FOMC)や欧州 中央銀行(ECB)の定例理事会を前に、一方向の動きにはなりにく く、ユーロは「行って来い」の展開となった。

午後4時13分現在のユーロ・ドルは1.2264ドル前後。一時は1.2290 ドルまでユーロが買われたが、その動きも続かず、午後には早朝の水準 付近まで値を戻した。

SMBC日興証券の野地慎為替ストラテジストは、市場ではECB などによる債務危機対応への期待が高まっているが、欧州周縁国の国債 購入はある程度織り込まれているため、「サプライズにはならない」と 予想。「資産買い入れのような話が出れば、ユーロ買いのポジティブサ プライズ。一方、マイナス金利導入ならユーロ売りのネガティブサプラ イズだが、通貨の信認を重んじるECBが確信犯的にそのようなイレギ ュラーな政策はとらないだろう」と語った。

ユーロ・円相場も1ユーロ=95円後半から一時96円14銭まで強含ん だが、その後伸び悩み、同時刻現在は95円93銭前後。ドル・円相場は朝 方に1ドル=78円11銭まで弱含んだ後、78円27銭まで値を戻し、足元で は78円22銭前後となっている。

ECBとFOMC

ECBのドラギ総裁は先週、ユーロ防衛のためあらゆる措置を取る と表明した。8月2日の政策決定会合を控え、同総裁はスペインとイタ リアの借り入れコスト引き下げを目指した計画への各国の政府中銀から の合意取り付けに取り組んでいる。

また、米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長は今月の 議会証言で、景気回復の行き詰まりで失業率が低下しない場合に備え、 追加緩和策の選択肢を検討していることを明らかにした。8月3日の雇 用統計発表に先立ち開かれるFOMCでは、欧州債務危機が長引く中で 景気減速を食い止めるために追加刺激が必要かどうかが議論されるとみ られている。

IGマーケッツ証券の為替アナリスト、石川順一氏は、ドイツでメ ルケル首相の連立政権がECBの債券購入をめぐって意見が分裂するな ど、「ネガティブ・ヘッドラインがちらほら見え隠れしている」とし、 ECB会合を間近に控えて、「イベント・リスクを意識せざるを得ない といった感がある」と話していた。

一方、FOMCについては、量的緩和第3弾(QE3)に踏み込ま ないまでも、そのほかにいろいろな緩和策が考えられると石川氏は指 摘。「何らかの新しい緩和策を追加で打ち出すということは、米金利の 低下につながりやすい」とし、ドル安・円高要因になる可能性があると 語った。

豪ドル

31日のアジア株式相場は上昇。リスク世界経済が減速する中で、 FRBやECBが景気てこ入れに向けて準備が整っていることを示唆す る可能性があるとの見方が広がった。

オーストラリア・ドルは対米ドルで4カ月ぶりの高値を更新し、対 円では5月3日以来の高値まで上昇。豪統計局がこの日発表した6月の 住宅建設許可件数は前月比2.5%減となり、減少率はブルームバーグ調 査の予想中央値(同15%減)を下回った。

--取材協力 三浦和美 Editors: 青木 勝, 持田譲二

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