日本株4連騰、欧米政策期待で輸出、素材に買い-決算受け見直しも

東京株式相場は4日続伸。欧米政 策当局の金融不安封じ込め策の発動期待が強い中、対ユーロでの円高 一服もあり、電機など輸出関連株が上昇。特に自社株買いを行うキヤ ノンの上げが目立った。ガラス・土石製品など素材関連株も高く、北 陸電力が急騰するなど決算を受け大きく見直される銘柄もあった。

TOPIXの終値は前日比4.57ポイント(0.6%)高の736.31、 日経平均株価は同59円62銭(0.7%)高の8695円6銭。両指数とも 小安く始まったが、午前後半から出直り、午後は堅調さを増した。

三井住友信託銀行の瀬良礼子マーケット・ストラテジストは、き ょうの日本株を「欧米の金融緩和期待を見込んで、リスクを取ってお こうという動き」と説明。米国株と比べた日本株の出遅れ感も意識さ れている、とした。ただ、市場全体の売買水準が低調で、「この動きが 続くかはかなり疑問」とも言う。

今週は7月31日と8月1日の両日に米連邦公開市場委員会(FO MC)、2日には欧州中央銀行(ECB)理事会が開催される。年初か ら前日までの日米株価指数の上昇率は、S&P500種株価指数の10% に対し、TOPIXは0.4%にとどまる。

欧州財政・金融不安の鎮静化に向け期待されている新たな措置を めぐり、ドイツ国内で足並みの乱れが見られたことなどを受け、この 日の日本株は下げて始まった。しかし、売り圧力は限定的で、午前10 時半ごろにTOPIXが上昇転換、その後日経平均も追随した。

為替落ち着き、リターンリバーサル

東京外国為替市場の円相場は、対ユーロで朝方に95円台後半だっ たが、徐々にユーロが強含み、昼前からは1ユーロ=96円台前半で推 移した。業績悪化懸念がやや和らぎ、東証1部の売買代金上位ではト ヨタ自動車やソニー、コマツなど輸出関連株に買いが優勢となった。

これまで下げが大きかった業種、銘柄にリターンリバーサル狙い の買いが入ったことも相場が出直った一因。33業種の上昇率上位に並 んだ電気・ガス、ガラス・土石、電機、海運、鉄鋼などは、TOPI Xが直近高値を付けた4日から前日までの下落率上位業種だった。

独アリアンツ傘下の運用会社であるRCMジャパンの寺尾和之最 高投資責任者は、今週のECB理事会で「ユーロ防衛に向けた何かし らの対策が出てくるとの期待から、売り込みにくい雰囲気がある」と 指摘。朝方の日本株が底堅く、アジア株も総じて堅調だったことで、 買い安心感の広がりから最近の下げが目立った銘柄への「ショートカ バーが相場を押し上げた」と見ていた。

自社株買いのキヤノン、北陸電強い

個別では、発行済み株式総数の1.8%を上限とした自社株買いを 行うキヤノンが急伸し、4-6月の連結最終損益は100億円強の黒字 と6四半期ぶりに黒字転換したもようと、31日付の日本経済新聞朝刊 で報じられたパナソニックも上昇。4-6月の連結純利益が前年同期 比85%増だった北陸電力はストップ高となった。

このほか、きょう午前の取引終了後に通期利益計画を増額修正し た川崎汽船、午後1時半発表の4-6月期の連結営業利益が前年同期 比5.6%減の365億円と、アナリスト予想平均(300億円)を上回った 三菱重工業も高い。

半面、米国での主力薬不振が響き4-6月の連結営業利益が前年 同期比46%減だった武田薬品工業が下げ、きょう午後に発表した4- 6月営業利益が同25%減だった第一三共も安い。浜岡原子力発電所停 止に伴う燃料費負担増で第1四半期が営業赤字に転落、さらに同原発 の津波対策工事を1年延長する中部電力は業績不透明感から急落した。 午後に通期経常利益予想を下方修正した三菱地所も軟調。

東証33業種は25業種が上昇、下落は8。騰落銘柄数は上昇828、 下落697。売買高は概算で17億6129万株、売買代金は1兆495億円。 国内新興市場では、ジャスダック指数が1.1%高の51.45と3日続伸、 東証マザーズ指数は1.8%高の324.62と3営業日ぶりに反発した。

--取材協力:久保山典枝 Editor:Shintaro Inkyo

参考画面: 記事についての記者への問い合わせ先: 東京 河野敏 Satoshi Kawano +81-3-3201-2483 skawano1@bloomberg.net 記事についてのエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 okubo1@bloomberg.net 香港 Nick Gentle +852-2977-6545 ngentle2@bloomberg.net

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE