米国債:反発、ECBの債務危機対策では不十分との懸念

30日の米国債相場は反発。欧州中央 銀行(ECB)による国債購入では域内のソブリン債危機を封じ込める には不十分との見方から米国債への需要が高まった。

この日は10年債利回りが低下。ECBは8月2日に金融政策会合を 開く。10年債利回りは今月25日に過去最低の1.3790%を記録。欧州の財 政問題が経済成長に悪影響を及ぼすとの懸念が背景だった。その後、欧 州当局者がユーロ防衛を表明すると利回りは上昇した。米財務省は7- 9月(第3四半期)の政府純借入額見通しを引き上げた。

キャンター・フィッツジェラルドの金利ストラテジスト、ジャステ ィン・レデラー氏(ニューヨーク在勤)は、「27日の米国債相場は先走 りしていた」と述べ、「この日は完全に反転した。不透明感はまだ強 い。欧州では特にそうだ」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、ニューヨーク時間 午後5時2分現在、10年債利回りは4ベーシスポイント(bp、1bp =0.01%)下げて1.50%。同年債価格(表面利率1.75%、2022年5月償 還)は13/32上げて102 1/4。

インターディーラー・ブローカー最大手ICAPによると、午後5 時1分現在、米国債の売買高は2034億ドル。27日は3303億ドルだった。 年初来からの平均は2401億ドルとなっている。

FOMC会合

米連邦公開市場委員会(FOMC)は31日から2日間の会合を開始 する。前回のFOMC会合では量的緩和第3弾の実施は見送られたが、 バーナンキ議長は今月行った議会証言で景気浮揚に向け「追加措置を取 る」用意があると述べた。

クレディ・スイス・グループの金利ストラテジスト、アイラ・ジャ ージー氏(ニューヨーク在勤)は、「FOMC声明のトーンはハト派寄 りだろう。しかし最終的には現在の金融政策と大きく異なる政策を打ち 出すことはないだろう」と述べ、「9月が恐らく新たな政策方針を示す 時期だとみている」と続けた。

米労働省が3日に発表する7月の雇用統計では非農業部門雇用者数 (事業所調査、季節調整済み)は前月比で10万人増が見込まれている。 6月は8万人増だった。

純借り入れ所要額

ニューヨーク連銀は長期借り入れコストの抑制をめざし、残存期間 が長めの国債を購入し期間が短い国債を同額売却するオペレーション・ ツイスト(ツイストオペ)の一環としてこの日、2036年2月から42年2 月に償還を迎える米国債18億ドル相当を購入した。

米財務省は第3四半期の純借り入れ所要額予想を上方修正したが、 歳入減と歳出増、州・地方自治体の債券発行増加などが背景。

財務省は、7-9月期の純借入額見通しを4月時点の予想から120 億ドル増額し、2760億ドルとした。同省は10-12月(第4四半期)の純 借入額については3160億ドルとの見通しを示した。4-6月(第2四半 期)の借入額実績は1720億ドル。見通しは1820億ドルだった。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチのデータによる と、米国債のリターンは今月から27日まで0.7%。年初来では2.4%とな っている。

原題:Treasuries Rise on Skepticism ECB Will Stem European Debt Crisis(抜粋)

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