7月30日の米国マーケットサマリー:国債が反発、逃避需要で

ニューヨークの為替・株式・債 券・商品相場は次の通り。 (表はNY午後4時現在)

為替         スポット価格 前営業日
ユーロ/ドル        1.2257   1.2322
ドル/円             78.19    78.46
ユーロ/円           95.83    96.67


株                 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率
ダウ工業株30種     13,073.01      -2.65     .0%
S&P500種         1,385.30      -.67      .0%
ナスダック総合指数  2,945.84     -12.25     -.4%


債券          直近利回り 前営業日比
米国債2年物      .22%        -.02
米国債10年物     1.50%       -.05
米国債30年物     2.57%       -.05


商品 (中心限月)            終値    前営業日比  変化率
COMEX金 (ドル/オンス) 1,624.00  +1.30   +.08%
原油先物    (ドル/バレル)    89.51   -.62   -.69%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場ではユーロがドルに対して4日ぶりに下 落。欧州域内のソブリン債利回りの上昇を抑制するため、欧州中央銀行 (ECB)がバランスシートを膨張させるとの観測が広がった。

ユーロは円に対しほぼ2週間ぶり高値から下落。ECBの政策決定 会合を8月2日に控え、スペイン国債が上昇幅を拡大した。ドラギ ECB総裁は先週、ユーロを守るためにあらゆる措置を講じると表明。 政策当局が国債市場に介入する可能性を示唆した。スウェーデン・クロ ーナは上昇。同国の国内総生産(GDP)がアナリスト予想を上回る伸 び率となったことが好感された。

バンク・オブ・ニューヨーク・メロン(BNYメロン)のシニア為 替ストラテジスト、マイケル・ウールフォーク氏(ニューヨーク在勤) は「ドラギ総裁のコメントは週末を通して解釈が深まった。ユーロは継 続的な売り圧力にさらされることになるだろう。追加緩和は全てユーロ の売り材料とみなされる」と解説。「ユーロには現時点でかなりの売ら れ過ぎ感があり、政策決定会合を前に利益確定の取引が出る可能性もあ る」と続けた。

ニューヨーク時間午後2時25分現在、ユーロはドルに対し前週末 比0.6%安の1ユーロ=1.2254ドル。前週は1.4%上昇していた。ユーロ は今月に入り3.3%下落。年初来では5.5%安となっている。円に対して は前週末比0.9%安の1ユーロ=95円81銭。先週27日には97円34銭 と、17日以来の高値に上げる場面も見られた。この日の円は対ドル で0.4%高の1ドル=78円17銭となっている。

◎米国株式市場

米株式相場は反落。前週末までの上げは、景気見通しと比較してペ ースが速過ぎたとの見方が広がった。S&P500種株価指数は2日間の 上げとしては年初来で最大だった。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株価指 数は前週末比0.1%安の1385.30。過去2日間では3.6%上げていた。ダ ウ工業株30種平均は2.65ドル(0.1%未満)下げて13073.01ドル。

フィフス・サード・アセット・マネジメントのキース・ワーツ最高 投資責任者(CIO)は「3日に雇用統計を控え、その前には連邦公開 市場委員会(FOMC)もある。そうした状況から市場は若干神経質に なっている」と指摘。「景気減速や企業利益の伸び鈍化が懸念されてい る。ひどく厳しいトレーディング環境だ」と続けた。

3日に発表される7月の雇用統計では、雇用の増加ペースは失業率 を押し下げるには不十分だったことが示されそうだ。これより先に FOMCは会合を開き、追加刺激策について議論する。

◎米国債市場

30日の米国債相場は反発。欧州中央銀行(ECB)による国債購入 では域内のソブリン債危機を封じ込めるには不十分との見方から米国債 への需要が高まった。

ガイトナー米財務長官とドラギECB総裁は30日、フランクフルト で会談する。ECBの金融政策会合は8月2日に開かれる。10年債利回 りは今月25日に過去最低の1.3790%を記録。欧州の財政問題が経済成長 に悪影響を及ぼすとの懸念が背景だった。その後、欧州当局者がユーロ 防衛を表明すると利回りは上昇した。米財務省はこの日、第3四半期 (7-9月)の借り入れ所要額を引き上げた。

キャンター・フィッツジェラルドの金利ストラテジスト、ジャステ ィン・レデラー氏(ニューヨーク在勤)は、「27日の米国債相場は先走 りしていた」と述べ、「この日は完全に反転した。不透明感はまだ強 い。欧州では特にそうだ」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、ニューヨーク時間 午後3時51分現在、10年債利回りは5ベーシスポイント(bp、1bp =0.01%)下げて1.50%。同年債価格(表面利率1.75%、2022年5月償 還)は14/32上げて102 9/32。

◎NY金先物市場

ニューヨーク金先物相場は続伸し、過去6週間で最長の4営業日連 続高となった。米連邦公開市場委員会(FOMC)と欧州中央銀行 (ECB)が成長促進策を強化するとの観測が強まった。

FOMCは31日と8月1日に、ECBは翌8月2日にそれぞれ政策 決定会合を開く。今週はイングランド銀行(BOE)も政策委員会を開 催する。金は2008年12月末から11年6月にかけて70%急伸した。 FOMCが政策金利を過去最低に維持し、2度にわたる量的緩和プログ ラムで総額2兆3000億ドル相当の債券を購入したことが背景にある。

フューチャーパス・トレーディングのトレーダー、フランク・レシ ュ氏(シカゴ在勤)は電話インタビューで、「今週のFOMCやECB による追加措置を期待する向きもある」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物 12月限は前週末比0.1%高の1オンス=1624ドルで終了した。

◎NY原油先物市場

ニューヨーク原油先物相場は5営業日ぶりに下落。ドルが対ユーロ で上昇したことや、主要中央銀行が今週発表する措置では景気てこ入れ に不十分との見方から、売りが優勢になった。

7月のユーロ圏景況感指数が前月から悪化したことを背景に、ドル は対ユーロで3週間ぶり安値から反発した。今週は米連邦公開市場委員 会(FOMC)と欧州中央銀行(ECB)、イングランド銀行 (BOE)が政策会合を予定している。ECBのドラギ総裁とガイトナ ー米財務長官は30日にフランクフルトで会談する。

コンフルエンス・インベストメント・マネジメント(セントルイ ス)のチーフ市場ストラテジスト、ビル・オグレイディ氏は「ドルがか なり値上りしており、それが原油相場の重しになっている」と指摘。 「今週発表され得る追加措置に対する疑念が市場に広がり始めている。 大規模な金融緩和への期待が既に高まっているため、失望に変わりやす い」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物9月限は前週末 比35セント(0.39%)安の1バレル=89.78ドルで終了。年初から は9.2%値下がりしている。