鉱工業生産は予想に反し3カ月連続低下-経産省は判断を下方修正

6月の日本の鉱工業生産指数は前月 比で3カ月連続のマイナスとなった。エコカー補助金の政策効果が弱ま った自動車や半導体製造装置などが低下した。市場ではプラス転換が予 想されていた。先行きは足踏みが見込まれている。経済産業省は基調判 断を下方修正した。

経済産業省が30日発表した鉱工業指数速報(季節調整済み、2005年 =100)によると、生産指数は前月比0.1%低下の92.1。ブルームバーグ 調査の予想中央値は同1.5%上昇だった。

先行きの生産動向を示す製造工業生産予測指数は、7月が前月 比4.5%上昇、8月は同0.6%低下が見込まれている。経産省は生産の基 調判断について「総じてみれば、生産は横ばい傾向にある」とし、前月 の「総じてみれば、生産は持ち直しの動きで推移している」から引き下 げた。下方修正は昨年9月以来。

大和総研の熊谷亮丸チーフエコノミストは発表内容を受け、「生産 がマイナスになった今回の結果をネガティブと考えている」としながら も、「生産の先行きは、東日本大震災に伴う復興需要に支えられ、大き く腰折れすることはなく横ばい圏での動きが続くと見込んでいる」と予 想。一方で、「エコカー補助金の効果一巡、欧州の景気失速、中国経済 の鈍化などの下振れリスクには注意が必要」とみている。

政府は7月の月例経済報告で足元の景気について、復興需要などを 背景に「緩やかに回復しつつある」とし、総括判断を据え置いた。一方 で、欧州の政府債務危機をめぐる不確実性など「世界景気に減速感が広 がっている」との懸念を示した。

--取材協力:Minh Bui. Editors: 小坂紀彦, 沖本健四郎