6月の消費者物価は2カ月連続マイナス-小売販売は伸び率縮小

(1段落目に加筆し、7、8段落目を加えて更新します)

【記者:日高 正裕】

7月27日(ブルームバーグ):6月の全国の消費者物価指数(生鮮食 品を除いたコアCPI)は、前年比で2カ月連続のマイナスとなった。 景気は緩やかに持ち直しつつあるものの、原油価格が一時大きく値を下 げたこともあり、コアCPI前年比は当面ゼロ%近辺で推移するとみら れている。一方、同月の小売販売は7カ月連続で増えたものの、伸び率 は縮小した。

総務省が27日発表した6月の全国のコアCPIは前年同月比0.2% 低下した。7月の東京都区部は0.6%低下した。ブルームバーグ・ニュ ースがまとめた予想中央値は全国が同横ばい、東京は同0.6%低下が見 込まれていた。前月はそれぞれ0.1%低下、0.6%低下だった。

4月まで1バレル=100ドル台で推移していたニューヨーク原油先 物相場は5、6月にかけて急落。一時80ドルを割り込んだ後、足元で は90ドル前後で推移している。日本銀行は12日の金融政策決定会合で、 景気は「緩やかに持ち直しつつある」、コアCPI前年比は「当面、ゼ ロ%近傍で推移する」として、いずれも判断を据え置いた。

日銀はまた、同会合で4月の経済・物価情勢の展望(展望リポー ト)の中間評価を実施。コアCPIの見通し(委員の中央値)は2012年 度を前年度比0.3%上昇から0.2%上昇に下方修正したが、13年度は 同0.7%上昇に据え置いた。白川方明総裁は同日の会見で、コアCPI は「見通し期間後半にかけてゼロ%台後半となり、その後1%に遠から ず達する可能性が高い」との見方をあらためて示した。

想定よりゼロ近傍長期化も-コアCPI

一方、日銀が18日公表した6月14、15日の金融政策決定会合の議事 要旨によると、何人かの委員が「足元、国際商品市況が下落しているこ ともあって、コアCPIは従来の想定よりもゼロ%近傍で推移する期間 が長くなる可能性がある」と指摘。さらに、先行きのリスクとして、複 数の委員が「足元の国際商品市況の下落傾向が続けば、より長い目でみ ても、物価の下振れ要因となり得る」と述べた。

JPモルガン証券の中村美和子エコノミストは統計発表前、「基調 としては穏やかなペースでデフレ脱却に向かっている」としながらも、 5月から6月にかけては、エネルギー価格のさらなる低下と、調査対象 となる薄型テレビの銘柄変更などテクニカル要因のはく落もあって、コ アCPIのマイナス幅が「拡大するであろう」と指摘していた。

大型小売店はマイナス

経済産業省が発表した6月の商業販売統計によると、小売業販売額 は前年同月比0.2%の増加にとどまった。前月の3.6%増から縮小し、ブ ルームバーグ調査によるエコノミスト調査の1.1%増も下回った。この うち、百貨店など大型小売店販売額(既存店ベース)は同2.6%減とな った。

第一生命経済研究所の新家義貴主席エコノミストは統計発表前のリ ポートで、「6月は、エコカー補助金終了前の駆け込み需要で自動車販 売が好調だった一方、台風などの天候不順の影響で客足が鈍った結果、 衣料品販売などは不振だった」と指摘した。

--取材協力:. Editors: 小坂紀彦, 淡路毅

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