米キャタピラーは悲観論にくみせず-景気後退を予想した実績

米建設機器のキャタピラーは世界 の経済成長に対する自社の見通しを引き下げはしたが、ビル・グロース 氏のような悲観論にはくみしていない。同社は2007年のリセッション (景気後退)入りを最初に警告した企業の一つだ。

キャタピラーは25日の4-6月(第2四半期)決算発表の際に、今 年の米経済の成長率見通しを2%をわずかに上回る程度とし、4月時点 の予想の約3%から下方修正した。年内にリセッションに陥る可能性は 低いとした。同社は、08年当時とは環境が異なると指摘。その理由とし て、短期金利が当時より低いことや各国中央銀行が流動性供給を増やす 構えでいること、米住宅市場が徐々に改善しつつあることを挙げた。

ダグ・オーバーヘルマン最高経営責任者(CEO)は発表資料に、 「08年と同じような感じがないのは朗報だ」と記した。

キャタピラーには正確な予想を示した実績がある。07年10月、同社 は米国のリセッション入りの可能性に言及した。米フォード・モーター やデュポン、インテルなどの当時の認識とは対照的だった。米経済はそ の後、07年12月から09年6月まで景気後退に陥り、キャタピラーの正し さが証明された。建設・鉱業用機器メーカー世界最大手の同社は、景気 の先行指標と見なされている。

キャタピラーの今年に関する予測は、エコノミストの大多数の見解 に近い。米パシフィック・インベストメント・マネジメント (PIMCO)で世界最大の債券ファンドを運用するグロース氏は16日 にツイッターで、米国は「雇用と小売売上高、投資、企業利益で見た場 合、リセッションに近づきつつある」との認識を示したが、そうした立 場とは異なる。

成長見通し

キャタピラーは12年通期業績について、世界経済の「軟化」などを 理由に売上高予想の上限は引き下げたが、利益予想は上方修正。また、 複数の国で経済成長を促すための取り組みが始まったと指摘した。

同社のエド・ラップ最高財務責任者(CFO)は25日の電話インタ ビューで、税やヘルスケアなどの問題がより明確になれば米国の成長見 通しは来年改善する可能性が高いと述べた。

同社は今年の世界経済の成長率見通しを平均2.5%とし、4月時点 予想の3%超から引き下げた。

オーバーヘルマンCEOは決算発表後の電話会議で、「向こう2年 間の成長は勢いに欠けたものになると想定している」とした上で、「崩 壊は考えていない」と述べた。

原題:Caterpillar Echoing Wall Street Rebuts Gross’s U.S. Pessimism(抜粋)

--取材協力:Charles Mead、Susanna Ray、Thomas Black.

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