【個別銘柄】キヤノンが急落、ファナックや建機に買い、任天堂も高い

きょうの日本株市場で、株価変動材 料があった銘柄の終値は以下の通り。

景気敏感株:三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)が前日 比4.3%高の368円、トヨタ自動車(7203)が1.8%高の2868円、野村ホ ールディングス(8604)が5.7%高の259円、新日本製鉄(5401) が4.2%高の150円など。為替の対ユーロでの円高一服などを背景に、投 資家の警戒感が和らぎ、直近で下げの目立った業種や銘柄にリターンリ バーサル狙いの買いが入った。東証業種別33指数で値上がり率上位に入 った証券・商品先物取引、鉄鋼、海運、石油・石炭製品などは、 TOPIXが直近高値を付けた4日から前日までの下落率上位だった。

キヤノン(7751):7.8%安の2470円と大幅に5日続落し、 TOPIX、日経平均株価のマイナス寄与度1位。対ユーロでの円高進 行やコンパクトカメラなどの販売減で、12年12月期の連結純利益を従来 予想の2900億円から前期比0.6%増の2500億円に下方修正した。アナリ スト20人の事前予想平均は2896億円だった。クレディ・スイス証券の吉 田優アナリストは26日付の投資家向けメモに、1-6月業績の下振れと 通期予想下方修正で株価は短期的にネガティブに反応するだろうと記述 した。ゴールドマン・サックス証券や野村証券、JPモルガン証券では 目標株価を引き下げている。

ファナック(6954):5.3%高の1万2680円で終え、日経平均株価 を約26円押し上げた。中国や米国向けロボット製品などが伸び、4-6 月の連結純利益は前年同期比1.5%増の352億円になったと25日発表。三 菱UFJモルガン・スタンレー証券の石塚大シニアアナリストは25日付 の投資家向けメモに、底堅い決算は株価にポジティブと記述。ロボドリ ルの増産体制が整い、欧州向け自動車用ロボットの大型案件も貢献、下 期にかけて業績モメンタムが大きく改善するとの見方を維持した。

オリンパス(7733):9.6%高の1400円。テルモ(4543)が26日朝 方、オリンパスに対し、500億円の資本提携と共同持ち株会社方式によ る経営統合を提案したと発表。経営統合が実現すれば人体への負担が少 ない低侵襲治療で業界内のリーディングカンパニーとなり、両社にとっ て最適な提携だとしており、医療機器企業で世界ランキング5位以内が 視野に入るという。テルモ株は0.8%安の3070円と下げて終えた。

コマツ(6301)や日立建機(6305):コマツが4.5%高の1693円、 日立建機が6.2%高の1341円。建設機器メーカー最大手、米キャタピラ ーが25日発表した4-6月(第2四半期)決算は、1株当たり純利益 が2.54ドルと、ブルームバーグがまとめたアナリスト予想平均の2.28ド ルを上回った。2012年通期の利益予想は1株当たり約9.60ドルと、従来 予想の9.50ドルから上方修正しており、世界的な建機需要の伸びを期待 し、日本の関連銘柄に買いが広がった。

任天堂(7974):3.2%高の8410円。4-6月期連結純損益は172億 円の赤字だったと25日発表。円高や携帯ゲーム機「3DS」販売の採算 割れ継続が響いたが、前年同期(255億円の赤字)からは損失額が縮小 した。クレディ・スイス証券の土屋俊祐アナリストは26日付の投資家向 けメモで、4-6月の赤字幅は想定以下にとどまり、7-9月に黒字転 換の可能性が出た点は若干ポジティブと指摘。ただ、同氏は需要面で14 年3月期以降の見方が変化するものはないとも記述し、投資評価は「中 立」を継続した。

JFEホールディングス(5411):2.3%高の991円。原料価格や販 売価格の交渉の進ちょくなどを踏まえ、従来未定としていた13年3月期 の連結業績予想を午後2時に公表した。最終損益は前期の366億円赤字 から800億円の黒字に転換する見通し。ブルームバーグ・データによる と、アナリスト16人の事前の同予想値の平均は695億円。

信越化学工業(4063):2.5%安の3895円。午後1時半に公表し た13年3月期の連結営業利益見通しは前期比6.9%増の1600億円とな り、アナリスト24人の事前予想平均(1695億円)を下回った。同社は、 4月26日の前期決算発表時には今期業績見通しを未定としていた。年間 配当予想は前期と同じ100円を見込む。

ネットワンシステムズ(7518):8.3%安の1065円。民間企業市場 の需要低迷が響き、4-6月の連結営業利益は前年同期比21%減の21億 円だったと、午後1時に発表。ブルームバーグ・データによると、アナ リスト4人の同利益予想平均は29億円、全員が増益を予想していた。同 社は通信ネットワークシステムの設計、構築、保守・運用サービスを手 掛ける。

オリックス(8591):4.1%高の7390円。4-6月の連結純利益は 前年同期比50%増の348億円になったと25日発表。野村証券の大塚亘ア ナリストは26日付メモに、キャピタルゲインを除くベース利益改善は着 実に進ちょくしていると記述。子会社評価益計上などで中期目標とする ROE10%を4-6月に年換算で達成、国内ビジネスの収益性向上、海 外ビジネスの拡大継続で、安定的な10%達成に向け一歩前進と同氏は指 摘している。

日本電気硝子(5214):1%安の389円。4-6月の連結純利益は 前年同期比96%減の6億1400万円となったと25日発表した。プラズマデ ィスプレイ用基板ガラスの販売が苦戦したほか、投資有価証券評価損を 特別損失として計上したことも響いた。4-9月の純利益は前年同期 比80-90%減の25億-50億円を見込む。このほか、液晶表示装置 (LCD)用ガラス最大手の米コーニングの4-6月(第2四半期)決 算がLCDの価格下落が響き39%の減益となったことも、業界を取り巻 く収益環境に対する懸念につながった。

花王(4452):2.2%安の2113円。4-6月の連結営業利益は前年 同期比29%減の207億円となったと25日発表。三菱UFJモルガン・ス タンレー証券の川本久恵アナリストは第1四半期決算を受けて25日付リ ポートで、4-9月営業利益計画に対する進ちょく率が例年より遅れた 印象、と指摘している。会社側の4-9月営業益予想は前年同期 比7.8%減の530億円で、これに対する第1四半期時点での進ちょく率 は39%。

ヤフー(4689):8%高の2万7460円。4-6月の連結営業利益は 前年同期比8.6%増の422億円だったと、25日発表した。クレディ・スイ ス証券の中安祐貴アナリストは26日付の投資家向けメモで、スマートフ ォン(多機能携帯電話)広告の収益が寄与し始め第1四半期は好調な決 算と評価している。ヤフーはこれまで開示していなかった4-9月業績 予想も発表。4-9月連結営業益は前年同期比7%-10%増の850億 -874億円を見込む。

日立ハイテクノロジーズ(8036):5.1%高の1894円。4-9月の 連結営業利益は従来計画の100億円を上回り、前年同期比10%増の135億 円になる見通しと25日発表した。ブルームバーグ・データによると、ア ナリスト10人の投資判断は「買い」が7人、「中立」が3人、「売り」 はゼロ。

ユニオンツール(6278):6.4%高の1159円。発行済み株式総数 の4.69%に当たる100万株、金額で15億円を上限に自社株買いを実施す ると、25日発表した。取得期間は8月1日-11月30日まで。株式需給の 改善を期待する買いが入った。