債券は反落、先物や中長期に売り優勢-20年入札順調で超長期は堅調

債券相場は反落。前日の米国債相 場が反落したことや投資家の入れ替え取引などで先物や中長期債には 売り圧力が掛かった。半面、きょう実施の20年債入札では最低落札価 格が予想を上回るなど順調となり、超長期債は堅調に推移した。

ソシエテ・ジェネラル証券の菅原琢磨シニア円債ストラテジスト は「銀行勢などを中心に超長期債に買いが入った半面、年限を入れ替 える動きが出て、先物や中長期債など短いところには売りが出た。20 年債入札結果は、需要が予想以上で強い結果だった」と話した。

東京先物市場で中心限月9月物は、前日比9銭安の144円54銭で 開始し、直後に144円46銭まで下落した。午後零時45分の20年債入 札結果発表後には買いが増えて、一時は3銭安の144円60銭まで持ち 直したが、再び売りが優勢になり、結局は144円46銭ときょうの安値 で引けた。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物の324回債利回り は前日比1.5ベーシスポイント(bp)上昇の0.735%で始まり、直後か ら0.73%で推移した。午後に入ると横ばいの0.72%を付けたが、午後 2時45分前後からは1bp高い0.73%で推移。5年物の105回債利回 りは0.5bp高い0.175%。

20年物の137回債利回りは同0.5bp高い1.545%で始まったが、 その後は水準を徐々に切り下げ、午後の入札結果発表後には2.5bp低 い1.515%まで低下し、直近の最低水準に並んだ。その後は0.5bp低 い1.535%で推移。30年物の36回債利回りは午後に一時2.5bp低い

1.745%まで水準を切り下げた。

消去法的な債券買い継続との声

大和住銀投信投資顧問の伊藤一弥債券運用部長は「相場に高値警 戒感はあっても、投資家は時間の経過とともに買いで対応せざるを得 ない。欧州債務問題や米国景気の先行き懸念が浸透する中、為替市場 での円高からの反転や持続的な株高は見込めず、消去法的な債券買い は衰えない。きょうは7-10年ゾーンが調整地合いだが、足元で金利 上昇の材料は見当たらない」と話した。

財務省がこの日実施した表面利率1.5%の20年利付国債(7月発 行、138回債)の入札結果によると、最低落札価格は99円15銭と市 場の事前予想を5銭上回った。小さければ好調とされるテールは5銭 となり、前回の14銭から縮小。投資家の需要の強さを示す応札倍率は

3.32倍と、前回の2.50倍を上回った。

UBS証券の伊藤篤シニア債券ストラテジストは、入札について、 「クーポンが低いわりには良い結果となった。新しい回号となり、手 掛けやすかったのだろう。金利水準は低いものの、米追加緩和観測に 加えて、日銀も緩和余地があるので、金利が上昇しないとの見方から 買いが入ったようだ」と話した。

また、ドイツ証券の山下周チーフ金利ストラテジストは、「好調な 入札結果となった。金利のレベル感から生命保険は買いづらいが、金 利収益と値上がり益狙いで長期や超長期を買わざるを得ない投資家は 多い。国内銀行の需要やそれを見越した業者の在庫確保の応札が多か ったのではないか」と分析した。

25日の米国債相場は4日ぶりに反落。欧州政策当局が救済基金の 能力を拡大するとの観測が広がったことなどが売り材料。米10年債利 回りは前日比1bp上昇の1.40%程度。一方、米株市場ではS&P500 種株価指数が引け前1時間で上げを失った。

--取材協力 赤間信行 Editors:山中英典、持田譲二

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