日産自:4-6月決算は減益-円高や北米での販売費の一時的増加

仏ルノーと資本・業務提携関係に ある日産自動車は、4-6月の連結決算で増収、減益となった。歴史 的な円高や、新型車の投入サイクルの関係により北米で一時的に販売 費が増加したことなどが響き、営業利益は前年同期比20%減となった。

発表資料によると、営業利益は1207億円だった。4-6月の純利 益は前年同期比15%減の723億円、売上高が同2.6%増の2兆1364 億円となった。営業利益や純利益は、ブルームバーグが事前に集計し たアナリスト予想の平均値、それぞれ1421億円と791億円を、いずれ も下回った。

4-6月の世界販売(小売り)は前年同期比15%増の121万台と なった。このうち、日本は20%増、北米が15%増、アジアは16%増 (うち中国12%増)となる一方で、欧州は1.7%減だった。4-6月 の営業利益の要因分析では、台数・構成で534億円、購買コスト減で 540億円のプラス要因となったが、販売費で764億円、為替影響で257 億円のマイナス要因となった。

独立系調査会社ティー・アイ・ダヴリュ(TIW)の高田悟アナ リストは、北米で販売奨励金(インセンティブ)を増やした可能性が あると指摘した上で、今後は新しい「アルティマ」の効果もあり、緩 和されるとみている。

いちよしアセットマネジメントの秋野充成執行役員は、日産自に ついて、昨年の東日本大震災やタイ洪水の影響が比較的に小さかった が、ライバルの日本勢が回復してきて、競争が激化して利益率が下が ってきているのではないかと指摘した。

今期業績予想は据え置き

日産自は今期(2013年3月期)業績予想を据え置いた。今期の為 替前提は1ドル=82円、1ユーロ=105円だった。田川丈二執行役員 は決算会見で、為替前提を見直さなかったことに関して、4-6月が 終わったばかりで、見直し作業をしていないと語った。

また、田川氏は中国市場について、全体需要は1-6月で5%増 程度となる中、日産自の現地販売は市場の伸びを上回っており、シェ アを拡大する公算とみている。

一方、労働争議に対するリスク管理について、田川氏は、これま で労使関係の大きな問題はないと語った。特にインドに関しては、最 近になって立ち上がった工場であり、労働争議のあったスズキ子会社 の工場とは地域も異なり、比較は難しいと述べるにとどめた。

日産自の株価終値は前日比1.1%高の707円。年初来では2.2%の 上昇となっている。

--取材協力:向井安奈 Editor:Hideki Asai、Takeshi Awaji

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