欧州は夏休みたけなわ、市場は「ひどく不安」-昨年夏も波乱

市場は間違っている-。そう言い残 してドイツのショイブレ財務相は夏休みに入ってしまった。

24日遅くのスペインとの共同声明は、債券市場でスペインの国債利 回りを持続不可能な水準に押し上げたトレーダーらをいわば戒める内容 だった。声明発表後、ショイブレ財務相は3週間の休暇に入った。

欧州は夏休みたけなわだ。そして昨年のこの時期と同様に、投資家 はユーロの命運を心配して債券市場で利回りを押し上げている。ガイト ナー米財務長官がスペインとイタリアを支援する「短期的な措置が直ち に必要だ」と23日に指摘した危機を残したまま、欧州各国の政治指導者 らの多くがお気に入りのビーチや山、湖畔へと旅立っていく。

スタンダードチャータードの欧州調査部門の責任者、サラ・へウィ ン氏(ロンドン在勤)は「市場は明らかにひどく不安がっている」とし て、注目すべき首脳会議(サミット)も当局者会合もない空白の「夏の さなか」に放り出されていると指摘した。

2011年の夏も市場は波乱に見舞われ、欧州中央銀行(ECB)はス ペインとイタリア債の購入を開始。当局者らは緊急会合を開かざるを得 なかった。

欧州の安全な逃避先であるドイツ国債の安泰に守られて、ショイブ レ財務相とメルケル首相は2-3週間の休暇に出かけた。ベルリンの司 令塔不在というわけだ。

フランスのオランド大統領は国内に残るが南仏へ、ベルギーのディ ルポ首相は8月にイタリアのアブルッツォへ向かう。ポルトガルのコエ リョ首相は8月の第1、2週に休暇を取ると同国紙ディアリオ・エコノ ミコが報じている。国内にはとどまるという。

対照的に、スペインのラホイ首相に休暇の予定はない。同首相のス ケジュール表は8月6-17日まで空っぽだが、その期間にも成り行き次 第で予定が入るかもしれないと報道官は述べた。イタリアのモンティ首 相は8月半ばに1週間と短めの休暇を予定。国際債権団の査察団をアテ ネに迎えているギリシャのサマラス首相も休まない。同首相は欧州連合 (EU)欧州委員会のバローゾ委員長と会談し、その後27日に欧州委と ECB、国際通貨基金(IMF)の通称トロイカの代表団と会うことに なっている。

原題:Schaeuble Declares Markets Wrong as Europe Heads to Vacation (1)(抜粋)

--取材協力:Jeff Black、Zoe Schneeweiss、Angeline Benoit、Patrick Donahue、Rebecca Christie、Joao Lima、Helene Fouquet、Eleni Chrepa.