ノボトニー氏:ESM銀行免許で議論-ECBの協議承知せず

欧州中央銀行(ECB)の政策委員 会メンバー、オーストリア中央銀行のノボトニー総裁は、ユーロ圏の恒 久的救済基金である欧州安定化メカニズム(ESM)について、銀行免 許を与えることに賛成する意見もあると述べ、ESMのファイアパワー (火力)増強をめぐる議論に再び言及した。欧州の指導者らは、スペイ ン政府への本格的な支援が予想される事態に直面している。

ノボトニー総裁はウィーンでの24日のインタビューで、ESMへの 銀行免許付与について、「これに賛成する意見もあるようだが、異なる 意見もあり、議論が続いていると思う」と発言した。ただ、「現時点で ECB内で具体的な協議が行われているとは承知していない」と付け加 えた。

ESMに銀行免許を与えれば、ECBのオペ(公開市場操作)を利 用して資金供給を受けることが可能になり、スペインやイタリアへの支 援が必要となった場合にESMの5000億ユーロ(約47兆4800億円)の資 金基盤では十分ではないという不安を和らげるのに役立つ。ECBのド ラギ総裁は5月24日、ESMへの銀行免許付与は、欧州連合(EU)法 が禁止する中銀による政府のファイナンス支援を意味するとの考えを示 していた。

ノボトニー氏は「これは金融政策の分野に限らず、より幅広い問題 の一環として議論されている」と語った。同氏はそれ以上の詳細には言 及しなかった。

病院再構築

EUの政策銀行である欧州投資銀行(EIB)は2009年7月に ECBのリファイナンシングオペを利用する資格が認められた。

JPモルガン・チェースのチーフエコノミスト、デービッド・マッ キー氏(ロンドン在勤)は、「ノボトニー氏の発言は議論があることを 示唆したものだが、必ずしも議論の解決策を示すものではない」と指 摘。スペインとイタリアが市場からの資金調達が不可能になれば、「流 動性病院の再構築が必要になる。その規模、優先順位や資金などについ ての見直しだ」と語った。

原題:ECB’s Nowotny Sees Some Arguments for Giving ESM Banking License(抜粋)

--取材協力:Jana Randow、Linda Yueh.