IMF:中国経済に大きな下振れリスク-内需拡大が必要

国際通貨基金(IMF)は25日、成 長ペースが鈍化している中国経済が大きな下振れリスクに直面している との認識を示した。投資への依存が過剰だとも指摘し、中国指導部に消 費拡大を図るとともに家計貯蓄を住宅投資に向かわせないよう促した。

IMFは中国に関する年次評価で、人民元が「やや」過小評価され ているとの見方をあらためて示した。報告の草案に目を通したIMF当 局者2人が匿名を条件に明らかにしたところによると、草案の段階で盛 り込まれていた人民元の過小評価の度合いの推定レンジは削除された。

IMFによる個人消費促進の呼び掛けは、温家宝首相率いる政府が 設定した優先事項と一致する。中国は、6四半期にわたる成長率低下に 歯止めをかけようと取り組んでおり、年内に始まる10年に1度の指導部 交代に向け準備する中で、利下げを実施し投資拡大を進めてきた。

IMFの中国担当チーム責任者、マーカス・ロッドラウアー氏は記 者団との電話会見で、「当局はブレーキから足を外したが、まだ本格的 にアクセルを踏みこんでいない」と述べた。この日の声明は、中国の政 策を評価したスタッフの年次報告書に関する20日の理事会での議論を踏 まえている。

IMFは、中国経済は「ソフトランディングに入りつつあるよう だ」としながらも、その達成が重要な課題だと指摘。「中国は外部環境 の悪化に対し、必要なら特に財政政策を通じて強力に対応するのに有利 な立場にある」と説明した。

IMFは今年の報告書では、人民元の過小評価の度合いの推定値を 示さなかった。昨年は3-23%としていた。ロッドラウアー氏は電話会 議で、今年の報告書で推定値を示さなかった理由を問われ、「数字は一 人歩きしがちだ」と述べた上で、「近く」公表される別個の為替報告に 一部の推定が盛り込まれる見通しだとした。

IMFスポークスマンのビル・マレー氏は、同推定値が省略された ことに関するコメントを控えた。

原題:IMF Says China Downside Risks Significant as Growth Slows (2)(抜粋)