欧州開発銀:東欧経済、今年は成長鈍化へ-ユーロ債務危機で

欧州復興開発銀行(EBRD)は、 ユーロ圏の債務危機の拡大を背景に、今年の東欧の経済成長が前年の約 半分のペースにとどまるとの見通しを示した。

EBRDは25日に電子メールで配布した資料で、同行が融資を行う 東欧と中央アジア29カ国の2012年成長率は2.7%と、11年の5%から鈍 化が見込まれると発表。5月時点の3.2%予測からの下方修正となる。 エジプトとモロッコ、ヨルダン、チュニジアの成長率見通しについて も2.1%と、従来見通しから0.1ポイント引き下げた。

中欧とバルカン諸国、バルト海諸国は、債務問題に揺れるユーロ圏 との貿易・金融面で関係から影響が出ている。最大のエネルギー輸出国 ロシアなど資源生産国も、欧州危機が世界の原材料需要に打撃を与えか ねずリスクにさらされている。

自由市場経済への移行期にある国々を支援するために設立された EBRDは「こうした地域にとって、最大の下振れリスクはユーロ債務 危機が一段と深刻化する可能性だ」とし、「ユーロ圏の動向は現在、新 興市場全体で成長に影響を与えている」と指摘した。

国別ではロシアの今年の成長率見通しを1.1ポイント引き下げ3.1% とし、クロアチアとハンガリー、スロベニアは景気の「二番底」に陥る 可能性を指摘。一方で、内需に言及しポーランドの成長率見通し を2.9%に引き上げ、ドイツ向け輸出が好調だとしてスロバキアは2.6% 成長との予想を示した。

西欧の金融機関が銀行システムの大半を占める東欧諸国では、規制 強化を背景に、融資獲得が難しい状況となっている。EBRDによる と、インフレ調整後で2-4月に銀行融資が増加したのはポーランドと スロバキアのみだった。

EBRDは東欧と中央アジアの13年の国内総生産(GDP)成長率 見通しを3.1%と、5月時点の予想3.7%からこちらも下方修正した。

原題:Euro Crisis Spreading East Damps Growth, Development Bank Says(抜粋)