HSBC、みずほCBなど日立の英鉄道事業に約2600億円を融資へ

HSBCやみずほコーポレート銀行 などの銀行団は、日立製作所などがきょう正式受注したオリンピック開 催地ロンドンの都市間高速鉄道計画(IEP)の車両製造・保守事業向 けに、22億ポンド(2670億円)を融資する。

正式発表によると、この事業は英鉄道運行会社に596車両を供給 し、27年間保守する総事業費45億ポンドのPPP(官民連携事業)。今 回の融資はロンドンから西部に伸びるグレート・ウェスタン本線に369 車両を供給し、保守事業に必要な費用の一部に充てられる。北部のイー スト・コースト本線向けの融資は別途まとめる。

同融資には、案件組成のファイナンシャルアドバイザーを務める HSBCのほか、ロイズ銀行、みずほコーポレート銀行、三菱東京 UFJ銀行、三井住友銀行、三菱UFJ信託銀行、三井住友信託銀行、 国際協力銀行(JBIC)、欧州投資銀行が参加する。欧州債務問題が 長引く中で、日本の金融機関が大勢を占める結果となった。

日立と英大手ゼネコンのジョン・レインズの2社が共同出資する 「アジリティ・トレインズ」は25日、英国運輸省(DfT)から正式受 注した。英国の政権交代に伴う緊縮財政への方針転換を受け、納入車両 数は1400車両から596車両に変更し、事業規模は09年の当初計画75億ポ ンドから45億ポンドに縮小していた。

日本政府は、鉄道技術の海外展開をJBICや日本貿易保険 (NEXI)など公的金融を通じて支援しており、日立も15年度までに 鉄道システム事業の売上高を11年度実績比2.3倍の3200億円に成長さ せ、海外売上高比率を6割超に引き上げる計画。鉄道事業拡大の起爆剤 として、英国の事業を推進する。

日立交通システム社の光冨眞哉プロジェクト推進室長は、この日の 会見で「ソブリンリスクの中でお金を集めるリスクがあった」と述べ、 JBIC、NEXI、資金余力のある邦銀による金融支援は「案件をク ローズする上で非常に力になった」と述べた。