7月24日の米国マーケットサマリー:株は続落、欧州危機を懸念

ニューヨークの為替・株式・債 券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替         スポット価格 前営業日
ユーロ/ドル        1.2069   1.2117
ドル/円             78.18    78.40
ユーロ/円           94.36    94.99


株                 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率
ダウ工業株30種       12,617.32     -104.14    -.8%
S&P500種           1,338.32     -12.20     -.9%
ナスダック総合指数    2,862.99     -27.16     -.9%


債券          直近利回り 前営業日比
米国債2年物      .21%        +.00
米国債10年物     1.40%       -.03
米国債30年物     2.47%       -.03


商品 (中心限月)                     終値   前営業日比 変化率
COMEX金     (ドル/オンス)  1,576.20    -1.20     -.08%
原油先物         (ドル/バレル)   88.75      +.61     +.69%

◎NY外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場では、ユーロがドルと円に対し5営業日 連続安となった。欧州ソブリン債危機深刻化への懸念から安全とされる ドルと円への逃避需要が膨らんだ。

ユーロは対ドルでは2010年6月以来の安値に下落。ギリシャの債務 削減目標が未達となる可能性があるとの一部報道もユーロ下落の手掛か りとされた。米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは 前日、ドイツとオランダ、ルクセンブルクの格付け見通しを引き下げ た。円は主要16通貨全てに対して値上がり。日本政府は行き過ぎた円高 には介入も辞さない姿勢を示しているものの、逃避需要の高まりから円 は買い進まれた。

カナディアン・インペリアル・バンク・オブ・コマース (CIBC)の外国為替戦略責任者、ジェレミー・ストレッチ氏(ロン ドン在勤)は電話インタビューで、「ムーディーズの警告は非常に重要 だ」と指摘。「投資家は、これらの国の市場アクセス能力に対する懸念 を強めつつある。ユーロの軟化を示唆する兆候が多く見られる」と続け た。

ニューヨーク時間午後2時8分現在、ユーロは対円で前日比0.8% 安の1ユーロ=94円24銭。一時94円12銭と、2000年11月以来のユーロ 安・円高水準となった。5日続落は、5月31日までの連続安以来で最 長。ユーロは対ドルでは0.5%下げて1ユーロ=1.2054ドル。一 時1.2043ドルと、2010年6月以来の安値を付けた。円は対ドルで0.3% 値上がりし、1ドル=78円18銭。

◎米国株式市場

24日の米国株式市場でS&P500種株価指数は続落。欧州債務危機 の深刻化と小荷物輸送最大手、米ユナイテッド・パーセル・サービス (UPS)の利益予想下方修正が売り材料となった。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株価指 数は0.9%下げて1338.31。ダウ工業株30種平均は104.14ドル(0.8%) 下げて12617.32ドルだった。

INGインベストメント・マネジメントで分散投資責任者を務める ポール・ゼムスキー氏は、「ユーロ危機をめぐる懸念が再燃している。 企業業績に関して言えば、具体的な業績はあまり問題ではない。この先 どうなるか、その見通しに不安を抱いている」と続けた。

米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスが前日、ド イツとオランダ、ルクセンブルクの格付け見通しを引き下げたことに反 応して株価が下げた。ムーディーズは欧州債務危機に関する「不確実性 の高まり」を理由に挙げた。

◎米国債市場

米国債相場は3営業日続伸。利回りは2日連続で過去最低を更新し た。欧州では財政が比較的しっかりしている国々へ債務危機が波及して いるとの懸念が強まった。

米5、10、30年債利回りは過去最低を塗り替えた。ロイター通信が 欧州連合(EU)関係者を引用し、ギリシャの債務削減目標は未達と見 なされていると伝えたことが手掛かり。スペインとイタリアの国債利回 りは一段と上昇した。米財務省は24日、350億ドルの2年債入札を実 施。最高落札利回りは過去最低となったほか、応札倍率もこれまでの最 高に近づいた。同省は25日に5年債入札(発行額350億ドル)を実施す る。

ウンダーリッヒ・セキュリティーズのマネジングディレクター兼米 国債トレーディング責任者、マイケル・フランゼーズ氏(ニューヨーク 在勤)は、「人々は大挙して米国債市場に戻っている」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、ニューヨーク時間 午後3時28分現在、10年債利回りは前日比2ベーシスポイント(bp、 1bp=0.01%)低下の1.40%。一時は1.3925%と、前日付けたそれま での過去最低である1.396%を下回った。5年債利回りは0.5394%、30 年債利回りは2.4585%と、それぞれ過去最低を付けた。前日の利回りは 5年債が0.5411%、30年債は2.4752%まで下げていた。

◎NY金先物市場

ニューヨーク金先物相場は小幅続落。欧州の債務危機を背景にドル の先高感が強まったことから、代替投資先としての金の需要が減退し た。

ユーロはドルに対して2日連続で1.21ドルを割り込んだ。米格付け 会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは前日、ドイツとオラン ダ、ルクセンブルクの格付け見通しを引き下げた。商品24銘柄で構成す るS&PのGSCIスポット指数は3日続落となった。今年第2四半期 (4-6月)にドルは主要通貨のバスケットに対して3.3%上昇、一方 で金は4%下落した。

TDセキュリティーズのマネジングディレクター、ティム・ガーデ ィナー氏は24日のリポートで、「金は再び売られている。ムーディーズ が欧州各国の格付け見通しを変更して以降、ユーロは1.21ドルを挟んだ 値動きとなっている」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物8 月限は前日比0.1%安の1オンス=1576.20ドルで終了。今月に入ってか らは1.7%値下がりしている。

◎ニューヨーク原油先物

ニューヨーク原油先物相場は3営業日ぶりに上昇。シリア情勢をめ ぐり中東での緊張が高まったことや、中国製造業の減産ペースが緩やか なものにとどまったことから、買いが膨らんだ。

イスラエルは、シリアの化学兵器庫を他の諸国が攻撃すれば、イス ラエルも地域戦争に巻き込まれることになると警告した。7月の中国製 造業購買担当者指数(PMI)速報値は2月以来の高い水準を示した。 原油は前日、欧州債務懸念を背景に4%下落していた。

アイアイトレーダー・ドット・コムの創業者で市場担当チーフスト ラテジストのリチャード・イルチスジン氏(シカゴ在勤)は、「欧州情 勢よりも地政学的リスクの方が相場に影響している。こうした動きは最 終的に原油価格上昇につながるだろう」と指摘。「中国の製造業のニュ ースも原油を押し上げている。前日はやや売られ過ぎだった」と述べ た。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物9月限は前日 比36セント(0.41%)高の1バレル=88.50ドルで終了。年初から は10%値下がりしている。

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