米国債:利回りが連日過去最低を更新、欧州危機で不安増幅

米国債相場は3営業日続伸。利回り は2日連続で過去最低を更新した。欧州では財政が比較的しっかりして いる国々へ債務危機が波及しているとの懸念が強まった。

米5、10、30年債利回りは過去最低を塗り替えた。ロイター通信が 欧州連合(EU)関係者を引用し、ギリシャの債務削減目標は未達と見 なされていると伝えたことが手掛かり。スペインとイタリアの国債利回 りは一段と上昇した。米財務省は24日、350億ドルの2年債入札を実 施。最高落札利回りは過去最低となったほか、応札倍率もこれまでの最 高に近づいた。同省は25日に5年債入札(発行額350億ドル)を実施す る。

ウンダーリッヒ・セキュリティーズのマネジングディレクター兼米 国債トレーディング責任者、マイケル・フランゼーズ氏(ニューヨーク 在勤)は、「人々は大挙して米国債市場に戻っている」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、ニューヨーク時間 午後5時現在、10年債利回りは前日比4ベーシスポイント(bp、1b p=0.01%)低下の1.3875%。前日付けたこれまでの過去最低であ る1.396%を下回った。同年債(表面利率1.75%、2022年5月償還)価 格は11/32上昇して103 10/32だった。

5年債利回りは0.5394%、30年債利回りは2.4530%と、それぞれ過 去最低を付けた。前日の利回りは5年債が0.5411%、30年債は2.4752% まで下げていた。

欧州債も記録更新

バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチのデータによる と、今月に入り前日までの米国債リターンは複利ベースで1.3%。ドイ ツ国債は2.5%となっている。一方、株式のMSCIオールカントリー 世界指数の複利リターンは同期間に2%低下した。

この日の欧州市場でスペイン債は下落し、5年債と10年債の利回り はともにユーロ導入以来の高水準に上昇した。国内の銀行と地方政府の 債務問題が深刻化する中、スペインは救済要請を余儀なくされるとの観 測を背景に入札では借り入れコストが上昇した。

イタリア10年債は3営業日続落。この日発表された経済統計で、ユ ーロ圏のサービス業と製造業の経済活動の縮小が示された。

ギリシャが救済時の公約を順守するか疑念が広がる中、欧州連合 (EU)の行政執行機関である欧州委員会と欧州中央銀行(ECB)、 国際通貨基金(IMF)のいわゆるトロイカの調査団がこの日アテネ入 りした。

入札は当面堅調

ドイツ国債も軟調で、過去最低付近にあった利回りは上昇した。米 格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスはドイツの格付け 「Aaa」の見通しを下方修正。ユーロ圏の脆弱(ぜいじゃく)な諸国 への支援を余儀なくされる可能性を理由に挙げた。

ブローカーディーラーBTIGの主任グローバルストラテジスト、 ダン・グリーンハウス氏(ニューヨーク在勤)は「欧州をめぐる懸念が 続き、米経済統計も下降が続く間は、米国債の入札は堅調となるだろ う」と述べた。

米財務省が24日実施した2年債入札の結果によると、最高落札利回 りは0.220%と、過去最低を記録。入札直前の市場予想と一致した。前 回過去最低を更新したのは2011年8月で、最高落札利回りは0.222%だ った。

この日の入札で投資家の需要を測る指標の応札倍率は4.00倍と、過 去10回の入札の平均である3.72倍を上回った。応札倍率の過去最高 は2011年11月に付けた4.07倍。

外国の中央銀行を含む間接入札の落札全体に占める比率は30.9%だ った。過去10回の平均は34%。プライマリーディーラー(政府証券公認 ディーラー)以外の直接入札の落札比率は9.9%だった。過去10回の平 均は11%となっている。

原題:Treasury Yields Fall to Lows on Europe Crisis, 2-Year Note Sale(抜粋)

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