ロンドン五輪の米英選手団、けがより怖い病気に徹底対策

米国のアスリートがオリンピックで つまづく最初の問題は、いかに病気をもらわず挨拶を交わすか、その方 法かもしれない。何しろ病気にかかってしまえばオリンピックの夢も露 と消えるのだ。

水泳界のスーパースター、マイケル・フェルプスや陸上代表タイソ ン・ゲイをはじめ、この夏のロンドン五輪に向かう米選手に同伴する医 師団にとって競技のけがより心配なのは、選手がフライトで病気をした り長旅の疲れに見舞われることだ。

米代表団の医療主任を務めるシンディ・チャン氏は、大西洋を渡 る529人の米選手に、飛行機では通路側の席に座るよう勧めた。フライ ト中にときどき歩き回り、筋肉が固まらないよう普段と同じストレッチ を行えるからだ。

チャン氏はオリンピック選手村でインタビューに応じ、「最初の落 とし穴は挨拶にある」と笑った。「誰かと握手したその手で自分の目や 鼻、顔を触るのはまずい」と言う。200以上の参加国から最高1万6000 人が滞在する選手村は非常に混み合う。多くが娯楽施設を共同で利用す るほか、寝室が相部屋の場合もある。

ロンドン大学クイーン・メアリー校の生物医学プログラム主任、ロ ン・カトラー氏は電話インタビューで、「咳をすると微生物が3メート ル以上も先まで飛ぶ。触ったり、咳やくしゃみで病気が広がることもあ る」と説明。「石けんとぬるま湯を使うこと。一生に一度の大舞台でチ ームメートに病気を広げたりしないように」と述べた。

空気フィルター

英民間航空局(CAA)の広報担当、ニック・スティーブンソン氏 によると、航空各社は旅客機内の空気から細菌やウイルスを取り除くた めにフィルターを使用している。

同氏が電子メールで説明したところでは、「フィルターは病院の手 術室で使われているものと同様」で、「客室の空気は2-3分おきに全 て入れ替えられる。たいていの建物の空調では5-10分おき」だとい う。

チャン氏率いる80人の米医師団は、ロンドンの飲み水の安全性から 規則的な睡眠の取り方まで、あらゆることについてアドバイス役を務め る。

一方、五輪主催国である英国の医療主任、イアン・マカーディー氏 によれば、同国は選手に対し、当局者との握手を避けて家族や友人との 接触を最小限にとどめるように勧めている。542人の英選手らは、選手 村滞在中は米プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)の「ヴィック ス」ブランドのハンドソープを使う予定だ。

原題:Olympic Doctors Say Flight Poses Disease Risk to Team USA (1)(抜粋)

--取材協力:Maria Tadeo、Eleanor Lawrie.