米国株:続落、欧州債務危機の悪化を懸念-中国減速も警戒

23日の米国株式市場ではS&P500 種株価指数が続落。欧州債務危機が悪化しているとの懸念や、中国の金 融当局者が同国の経済成長は一段と鈍化する可能性があると述べたこと が手掛かりとなった。

S&P500種の業種別10指数はすべて下げた。特に素材株が大きく 下落。大型株の中ではアルコアやマイクロソフト、シティグループが安 い。マクドナルドは決算内容が嫌気され2.9%下げた。

S&P500種株価指数は前営業日比0.9%下げて1350.52。ダウ工業 株30種平均は101.11ドル(0.8%)下げて12721.46ドル。

ブラックロック傘下のIシェアーズのグローバル・チーフ投資スト ラテジスト、ラス・ケステリッヒ氏(サンフランシスコ在勤)は、「投 資家は神経を尖らせている」と述べ、「中国の成長は減速した。今ある 欧州の防火壁が十分なのかは不明瞭だ。スペインの自治州が債務を抱え ているということは分かった。問題はどれほどの規模かだ」と続けた。

この日のスペイン10年債利回りはユーロ導入以後の最高を記録し た。同国でバレンシア州に追随して金融支援を求める地方政府が増える との観測が背景。これに反応して株価が下落した。 欧州委員会と欧州 中央銀行(ECB)、国際通貨基金(IMF)の通称トロイカの代表団 が今週、ギリシャ入りするが、ドイツのレスラー副首相兼経済技術相は 同国を救済できる可能性について「極めて懐疑的」だと述べている。

中国人民銀行(中央銀行)貨幣政策委員会の宋国青委員は、7-9 月(第3四半期)の同国の経済成長率が7.4%に鈍化する可能性がある との見解を示した。

電話株など堅調

S&P500種が今年4月に年初来高値を記録して以降、世界的な景 気減速に対する懸念から投資家はさらに保守的になっている。S& P500種業種別10指数のうち通信サービス株や公益株、消費財株、ヘル スケア関連株は上昇。金融株は大きく下落している。

景気敏感株で構成されるモルガン・スタンレー・シクリカル指数は この日、1.2%下落。アルミ生産のアルコアは1.5%安、ソフトウエアの マイクロソフトと米銀シティグループはそれぞれ2.8%と2.1%下落し た。

ブルームバーグがまとめたデータによると、これまでに第2四半期 決算を発表したS&P500種企業123社の平均増収率は3%。売上高がア ナリスト予想を上回ったのは41%、利益が予想を上回ったのは73%だっ た。

マクドナルド、ピーツ・コーヒー

マクドナルドは下落。同社の4-6月(第2四半期)決算は利益が アナリスト予想を下回った。また通期営業利益の伸びが目標に達しない 恐れがあると発表した。4-6月期の米既存店売上高は3.6%増と、過 去5四半期で最も低い伸びにとどまった。

アップルは0.1%下落。同社は四半期決算を24日発表する。

S&P住宅建設株価指数を構成する11銘柄のうち9銘柄が上昇。ゴ ールドマン・サックス・グループが23日付のリポートで、米住宅建設企 業は魅力的な投資対象だとの見方を示した。ゴールドマンは住宅市場が 「力強い」回復を始め、新築住宅販売を押し上げる可能性があると指摘 した。KBホームは3.6%上昇した。

コーヒー店チェーンを展開するピーツ・コーヒー・アンド・ティー は28%の大幅高。同社はドイツのヨー・A・ベンキーザーへの身売りで 合意した。ピーツは全米でコーヒー店約190店を展開するほか、食料品 店を通じてコーヒー豆を販売している。

原題:U.S. Stocks Fall Amid Concern Europe’s Debt Crisis Is Worsening(抜粋)

--取材協力:Chris Burritt.