米国株、「信頼感の危機」か-低水準の株価収益率続く

米国では消費者信頼感と株式のバリ ュエーション(株価評価)の乖離(かいり)が17年ぶりの大きさになっ ている。景気と企業利益の伸びに株価が追い付いていない。

S&P500種株価指数の株価収益率(PER)は今年、平均13.9倍 となっているが、これはトムソン・ロイター/ミシガン大学消費者マイ ンド指数(確定値)の平均水準の0.18倍相当。ブルームバーグのデータ では、S&P500種が過去50年間で最大の年間上昇率34%を記録し た1995年以来の大きな開きとなっていることが分かる。

弱気派はバリュエーションが依然として高過ぎ、景気減速で株式相 場が5カ月間で19%下落した昨年のような状況が繰り返されると懸念し ている。強気派は住宅と住宅市場と鉱工業生産が伸びており、米連邦準 備制度理事会(FRB)が雇用悪化に備えた対応をしているこの時期に PERが金融危機時同様の低水準なのは理にかなうものではないとの認 識だ。

レイモンド・ジェームズ・アンド・アソシエーツのチーフ投資スト ラテジスト、ジェフリー・ソー氏は「米国株への世界からの投資は極め て過少な状況だ。市場は米国株のPERを高めるつもりはないようで、 米国は信頼感の危機に陥っている」と指摘した。

先週のS&P500種は前週末比0.4%高の1362.66で終了。年初来で は8.4%上昇となっている。バーナンキFRB議長が米雇用市場が改善 されなければ景気拡大に向け行動を起こすと述べたことが寄与し、国際 通貨基金(IMF)による2013年の世界成長率見通し引き下げにもかか わらず、S&P500種は6月以来の2週連続上昇となった。

時価総額は増加

ブルームバーグがまとめたデータによれば、米株式市場の時価総額 は2010年初め以降2兆5000億ドル(約196兆円)以上膨らんだが、 PERは20%余り低下。10年1月は18.9倍だった。1950年代以降の平均 は16.4倍だ。

ミシガン大の消費者マインド指数は2012年の平均が75.3と、10年 の71.8から上昇。今年5月には4年ぶりの高水準となる79.3を付けた。 S&P500種が1996年6月から2000年3月にかけ128%上昇したときは、 同指数は90を上回り続けていた。

原題:Investor Confidence Trails Consumers Most Since ’95 as P/Es Fall(抜粋)

--取材協力:Chris Nagi.

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