日本株反落し1カ月ぶり安値、金融主導で午後一段安に-米動向警戒

東京株式相場は反落し、TOPI Xは終値で約1カ月ぶりの安値。前日の米国金融株が下落した影響を 受け、証券や保険、銀行など金融セクターが東証1部33業種の下落率 上位に並んだ。海運や鉄鋼株も売られ、鉱業を除く32業種が下落。低 調な米経済統計、スペイン債利回りの上昇も投資家心理の重しだった。

TOPIXの終値は前日比13.31ポイント(1.8%)安の733.82、 日経平均株価は125円68銭(1.4%)安の8669円87銭。TOPIX は6月15日、日経平均は同26日以来の安値水準。

三菱UFJ投信株式運用部の内田浩二チーフファンドマネジャー は、米国景気や欧州債務問題への不安が払しょくされず、「買う材料が ない。売られたら売られっぱなしだ」と指摘。外需関連企業は下がる ところまで下がっているが、「米国の量的緩和第3弾の可能性から、さ らなる円高懸念もあり、投資家は手を出せない」と話していた。

米モルガン・スタンレーが19日に発表した4-6月期業績は、ト レーディング収入の落ち込みを受け、自社債務の評価変動に伴う会計 上の調整を除く1株利益が16セントと、アナリスト予想の平均29セ ントを下回った。米シティグループでは、年内に約350人を追加削減 する計画も同日明らかになった。厳しい業界情勢を嫌気する格好で、 米S&P500種株価指数が3日続伸した中でも、金融セクターは下落。 モルガンSの株価も下げた。

また、米フィラデルフィア連銀が19日に発表した7月の同地区製 造業景況指数はマイナス12.9と、ブルームバーグがまとめたエコノミ スト予想の中央値マイナス8より悪かった。6月の中古住宅販売件数 は、前月比5.4%減少の437万戸と8カ月ぶりの低水準。先週の新規 失業保険申請件数は前の週から3万4000件増え、38万6000件だった。

午後先物から崩れる、為替警戒も

一方、欧州では、スペイン政府が19日に年限が2年から7年まで の国債入札を実施し、落札利回りは前回に比べ大きく上昇。流通市場 では、同国10年債利回りが7営業日ぶりに危険水準として意識される 7%を上回った。

米経済指標の低調な内容やくすぶる欧州債務懸念が投資家心理の 重しとなり、きょうの日本株は朝方から金融、内需関連株を中心に売 りが先行。後場に入ると、為替市場でドル・円、ユーロ・円がともに やや円高方向への動きを強めた影響も出て、先物主導で下げを広げた。

午後の動きについて東洋証券投資情報部の大塚竜太ストラテジス トは、「特段新しいニュースはないが、売買代金が薄いところに、ヘッ ジファンドなどのまとまった売りが入ったようだ」との見方を示した。 最大1751億円の公募増資を実施する全日本空輸の新株の払込期日が 25日で、「増資に応じようという投資家が資金を用意するために保有 株式を売っている可能性もある」と言う。

チャート分析の観点でも、上値が重い状況だ。日経平均では、投 資家の短期売買コストを示す25日移動平均線(8824円)が上値抵抗 線として機能している。

東証33業種では証券・商品先物取引、保険、電気・ガス、銀行、 海運、鉄鋼、パルプ・紙、医薬品などが下落率上位。個別では、ほく ほくフィナンシャルグループが売られた。米上院の調査委員会の報告 書で、英大手銀行HSBCが国際的なマネーロンダリングに関与した 舞台裏があぶりだされ、関係先は北陸銀行にも及んだと20日付の日本 経済新聞朝刊で報じられる材料があった。

鉱業、ゲーム一角堅調

これに対し、国際石油開発帝石など鉱業の1業種のみ上昇。ニュ ーヨーク商業取引所の原油先物が19日、前日比3.1%高の1バレル= 92ドル66セントと7日続伸したことが好感された。また、BNPパ リバ証券が投資判断「買い」で調査を開始したカプコンなどゲーム関 連の一角、米インテルからの受注増で恩恵を受けるとし、野村証券が 目標株価を上げた日立ハイテクノロジーズが高い。

東証1部の売買高は概算で15億6928万株、売買代金は9151億円、 値上がり銘柄数は196、値下がり1421。国内新興市場では、ジャスダ ック指数が0.4%安の51.65、東証マザーズ指数が1.2%安の360.82 と反落した。

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