総選挙にらむ独首相、償還基金構想に抵抗-5賢人委フェルト氏

ドイツのメルケル首相はユーロ圏の 存続に必要となり得る債務償還基金の構想について、総選挙を見据えた 政治的な理由から支持できない可能性がある。独政府の経済諮問委員会 (5賢人委員会)メンバー、ラルス・フェルト氏が指摘した。

フェルト氏によると、2013年秋に予定される総選挙で3期目を狙う 考えを今週示唆したメルケル首相は、政権内で関心が高まりつつあるに もかかわらず、5賢人委の提案した同基金の構想には抵抗している。

同氏は18日の電話インタビューで「メルケル首相は南欧の放漫財政 の国がドイツのポケットに手を突っ込もうとするのを阻止する唯一の防 御壁だと自らを位置付けているような印象を受けている」と語った。

この構想は昨年11月の公表以来、支持が増えており、フランスのオ ランド大統領やドイツの主要野党なども後押ししている。10年以降、財 政難に陥ったユーロ圏の国に総額3860億ユーロ(約37兆円)を超える融 資が約束されたにもかかわらず、スペインやイタリアなどの国の借り入 れコストの低下につながっていないことから、この構想の支持者らはユ ーロを救う新たなアプローチを取るべき時が来たと指摘している。

同委の提案では、ユーロ圏諸国は国内総生産(GDP)の60%を超 える部分の債務を償還基金に移管する。同基金については域内各国が 「共同かつ連帯して責任を負う」。同委は6月29日に開かれた欧州首脳 会議の結果を踏まえて同構想の最新版を7月5日付でウェブサイトに掲 載した。

フェルト氏はメルケル政権が償還基金構想に共感を深めつつあるも のの、来年の総選挙が近づくにつれて、連立政権当局者の間ではドイツ による一段の保証に同意したくないとの気持ちが強まると分析した。

原題:Merkel’s Electoral Goals Foiling EU Redemption Fund, Feld Says(抜粋)