日立社長:英国内の既存車両の更新で近く一括契約の見通し

日立製作所の中西宏明社長は19日、 英国の都市間高速鉄道計画(IEP)の幹線高速列車更新について、近 く一括契約する見通しであることを明らかにした。都内で開催した同社 のイノベーションフォーラムの基調講演で述べた。

日立が英運輸省と進めてきた鉄道事業の交渉について同社長は「近 々、英国内の既存の車両を全部置き換えるようなシステムを一括して契 約する準備が整っている」と語った。同社はIEPの幹線高速列車更新 などで、2009年2月に優先交渉権を獲得したが、最終合意は遅れてい た。同社幹部は6月時点で、今夏までに納入車両は600両程度で正式契 約に合意するとの見通しを示していた。

同社長は、世界中で急速に進む都市化やグローバル化の潮流を把握 する重要性を指摘。日立は社会イノベーション事業を中心テーマに据え て活動を続け、その成功例として英国での鉄道事業を挙げた。英国で は09年12月から日立製の高速車両を導入し、ロンドンとドーバー海峡ト ンネルを結ぶ連絡線で営業運転している。

中西社長は、欧州での鉄道関連事業について、次の段階では同社が 開発、販売している、鉄道の運行管理システムなどの「自律分散型鉄道 制御システムというものをぜひ英国、そして欧州で展開したい」と抱負 を述べた。

同社の鉄道制御システムは、運行管理や旅客情報、車両管理システ ムなどを1カ所で確認できるうえ、一部のシステムなどが使用不可能に なった場合でも全体のシステムとしては機能を維持できるのが特徴。国 内では既にJRで20年ほど前から採用されている。