スズキのインド部門:マネサール工場停止、暴動で負傷者多数

インドの乗用車生産で最大手マル チ・スズキ・インディアでは18日、首都ニューデリー近郊の工場で暴 動が発生し、従業員1人が死亡したほか、多数の負傷者が出ている。 暴動が発生したハリヤナ州のマネサール工場では現在、生産を停止し ている。

警察当局幹部は19日の取材に、マネサール工場での暴動で1人が 死亡、70人強の管理職が負傷したことを明らかにした。また、88人を 拘束、工場警備のため1200人の警察を動員し、労組指導者を拘束する ため特別班を編成したと述べ、工場の従業員3000人に対しては何らか の責任を問う考えを示した。

マルチ・スズキは、スズキが株式過半数を握る。スズキ広報担当 の望月英氏は19日の電話取材に、生産設備への被害は特にないが、マ ネサール工場の操業をいつ再開できるのか、現時点では分からないと 述べた。現地では暴徒化した従業員が事務所に放火、事務所機材設備 が損傷し、放火で現地従業員1人が亡くなったと説明した。日本人駐 在員2人が殴打で負傷し入院したが、意識ははっきりとし、命に別状 はないという。

望月氏によると、今回の暴動はマネサール工場で18日朝、1人の 従業員が班長を殴ったことに起因するが、詳しい原因については分か っていない。同工場では昨年、大規模ストライキが発生しているが、 ストライキとの因果関係は不明。

マルチ・スズキの労働組合は問題の平和的な解決のため、経営陣 と政府当局との協議の開始を望んでいると、電子メールでコメントし た。また、労組団体の幹部は工場の操業について、3-4日間は再開 されない可能性があると語った。

スズキの株価急落

スズキの株価は、19日午前の取引開始から下落。一時は前日比

4.1%安の1446円となり、3年5カ月ぶりの安値をつけた。

自動車調査会社、カノラマのアナリスト、宮尾健氏は、現地市場 では競争環境が厳しく、生産台数の伸びが必ずしも利益の伸びと一致 せず、給料が伸びないという現実があると指摘。仕事量の増大にもか かわらず、給与が伸びず、工場労働者たちはストレスを抱えていると みている。

いちよしアセットマネジメントの秋野充成執行役員は「暴動が長 引けば、スズキへの影響は大きい」とコメントした。

マルチ・スズキにはグルガオン工場とマネサール工場があり、年 間生産能力はそれぞれ90万台と60万台。マネサール工場は来年85 万台に増強する計画。

--取材協力:笠原文彦、小針章子、麗英二、Niveditha Ravi、桧誠司

Editor:Hideki Asai、Takeshi Awaji

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