米国株:3日続伸、S&P500種は2カ月ぶり高値-決算堅調

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米株式相場は3日続伸。S&P500 種株価指数は2カ月ぶり高値に上げた。予想を上回る企業決算を好感し たことに加え、弱含みの経済統計に押されて米金融当局が追加緩和に踏 み切るとの観測が広がった。

コンピューターサービス最大手のIBMと電子商取引サイト運営最 大手、eベイが高い。両社とも四半期利益が予想を上回った。ドラッグ ストア最大手のウォルグリーンは急伸。薬剤給付管理(PBM)事業を 運営するエクスプレス・スクリプツとの契約更新を手掛かりに買い進ま れた。モルガン・スタンレーは下落。トレーディング収入が大幅に落ち 込み、利益が市場予想を下回ったことが嫌気された。

S&P500種は前日比0.3%上げて1376.51。5月3日以来の高値を 付けた。ダウ工業株30種平均は34.66ドル(0.3%)高の12943.36ドルで 引けた。ナスダック総合指数は0.8%高の2965.90。米証券取引所全体の 売買高は約70億株と、3カ月平均を4.8%上回った。

フィラデルフィア・トラストの最高投資責任者(CIO)、リチャ ード・シーシェル氏は電話インタビューで、「非常に好調な決算が出て きたが、この日は失望を誘う経済統計があまりに多かった」と指摘。 「幾分か慰めになっているのは、状況が悪化すれば金融当局が動くとい う期待だ。時機を待つしかない」と述べた。

S&P500種はこの3日間で1.7%上昇。ブルームバーグの集計によ れば、S&P500種銘柄でこれまでに四半期決算を発表した企業102社の うち約7割が、市場予想を上回る利益を計上した。S&P500種銘柄全 体では第2四半期決算は2.1%の減益が見込まれている。

統計弱含み

投資家にとっては景気指標も気がかりだ。米中古住宅販売は前月比 で予想外に減少。フィラデルフィア連銀が発表した7月の同地区製造業 景況指数は3カ月連続でマイナス圏にとどまった。他にも消費者信頼感 の弱まりや新規失業保険申請件数の増加、さらに景気先行指標の予想以 上の悪化と、弱含みの統計発表が続いた。

米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長は今週、経済成 長が低迷し失業率の継続的な低下を実現させられない場合に備え、当局 は追加緩和の選択肢を検討中であると表明。2週間後に予定されている 連邦公開市場委員会(FOMC)の会合では、追加措置の必要性が再び 議論される見通し。

追加緩和期待と予想を上回る決算発表を背景に、景気動向との関連 が強い銘柄で構成するモルガン・スタンレー・シクリカル指数は過去3 日間で2.7%上昇した。S&P500種の主要10業種では、テクノロジー株 が1.4%高と上昇率首位。

テクノロジー株が高い

IBMは3.8%高と1月20日以来の大幅上昇。eベイは8.6%上昇し て43.95ドルと、2006年以来の高値を付けた。ジョン・ドナフー最高経 営責任者(CEO)は広告支出を増やしたほか、当初からの事業である 競売以外にも事業の幅を広げるため、利用者がアマゾン・ドット・コム のサイトと同様に即時に買い物ができるようにするなど新しい技術への 投資を増やしている。

ウォルグリーンは12%高と、2008年以来の大幅上昇。エクスプレ ス・スクリプツも1.9%高で引けた。

一方、大手金融機関の一部では売りが膨らんだ。モルガン・スタン レーは5.3%下落。同行の第2四半期決算は利益が半減し、人員削減を 継続する方針を明らかにした。トレーディング収入がウォール街の大手 金融機関の中で最も大きく落ち込んだ。

原題:S&P 500 Rises to Two-Month High on Earnings Amid Fed Speculation(抜粋)

--取材協力:Sarah Jones、Margaret Collins.