NY外為:ドルが対商品国通貨で下落-高利回り資産に強い需要

18日のニューヨーク外国為替市場で は、ドルがオーストラリア・ドルやカナダ・ドルなど商品国通貨に対し て下落。投資家が高利回り資産を買い求めたことが背景だ。株価上昇も 材料となった。

ユーロは対スウェーデン・クローナで2000年以来の安値に下落。ド イツのメルケル首相は、政策当局者が一段と努力しない限り「欧州プロ ジェクト」の成功がリスクにさらされると述べた。英ポンドは対ドルで 下落。イングランド銀行(英中央銀行)が利下げを検討する可能性を示 唆したことが手掛かりとなった。

バーナンキ連邦準備制度理事会(FRB)議長は前日に続き議会証 言を行い、必要に応じて追加措置を講じる用意があることをあらためて 表明した。

ソシエテ・ジェネラルの法人為替営業ディレクター、カール・フォ チェスキ氏(ニューヨーク在勤)は、「米国経済が減速しているように 見受けられるが、株式は上昇している。これがメキシコ・ペソといった リスク通貨の相場を押し上げている」と述べ、「この日の通貨は確実に 株の動向に左右されている。各国中銀の緩和策を背景に投資資金は行き 場を求めている」と続けた。

ニューヨーク時間午後5時現在、オーストラリア・ドルは対米ドル で0.5%上昇して1豪ドル=1.0363米ドル。カナダ・ドルは対米ドル で0.2%上昇した。

ユーロは対ドルで0.1%下げて1ユーロ=1.2284ドル。対円で は0.4%安の1ユーロ=96円80銭。ドルは対円で0.3%下げて1ドル=78 円80銭。

ベージュブック

午後にFRBが発表した地区連銀経済報告(ベージュブック)によ ると、経済活動は6月から7月初めにかけて、緩やかなペースで拡大し た。一部地区では、小売販売と製造業活動が鈍化した。ベージュブック 公表後もドルは対豪ドルで軟調、対ユーロで堅調に推移した。

JPモルガン・チェースの指数によると、主要7カ国(G7)通貨 の3カ月物オプションのインプライドボラティリティ(IV、予想変動 率)は8.67%と、2007年11月以来の低水準をつけた。過去5年間のIV は平均で12.4%だった。

ドルはユーロに対して4日ぶりに上昇。米10年債利回りは6月1日 に記録した過去最低の1.4387%に4ベーシスポイント(bp、1bp =0.01%)未満に迫った。

ドイツの入札

ドイツ政府が18日実施した入札では2年債の平均落札利回りが初め てマイナスとなった。

イングランド銀行は今月4、5両日に開いた金融政策委員会 (MPC)で政策金利を過去最低の0.5%に据え置くことを全会一致で 決めた。議事録によれば、利下げには量的緩和拡大に比べて「難点」が あり、利下げのプラス面とマイナス面をめぐる意見は6月と変わらなか った。しかし新規措置がもたらす影響によって、今後は判断が変わる可 能性があるという。英ポンドはこの日一時、対ドルで0.5%下げる場面 もあった。

ユーロは主要通貨の過半数に対して下落した。メルケル首相が率い るキリスト教民主同盟(CDU)のウェブサイトに18日掲載されたイン タビューで、首相は「われわれはまだ、全てが機能し良い結果になると 確信できる方法で欧州プロジェクトを形成することができていない」と 指摘。「つまり、われわれは作業を続けなければならないということだ が、私は成功すると楽観している」と語っている。

ブルームバーグがまとめたデータによると、ドルは対円での200日 移動平均である79円06銭を下回ったことから、6月15日につけた78円61 銭が下値支持線になる可能性がある。

原題:Dollar Falls Versus Commodity Currencies as Investors Seek Yield(抜粋)

--取材協力:Tj Marta、Roxana Zega.

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