TOPIX3年ぶりの9日続落、業績下振れ警戒強い-電力株は急落

東京株式相場は、TOPIXがお よそ3年ぶりの9日続落。半導体関連の米インテル、オランダのAS MLホールディングスなどの業績発表を受け企業収益の先行き不透明 感が広がり、買い控えムードが強まった午後の取引で主要株価指数は 下落基調となった。

業種別では、原子力発電所停止の長期化などに対する懸念で北陸 電力を中心に電力株が急落。非鉄金属や繊維製品など素材関連、海運、 パルプ・紙株も売られ、輸送用機器など輸出関連株も伸び悩んだ。

TOPIXの終値は前日比2.92ポイント(0.4%)安の740.46、 日経平均株価は同28円26銭(0.3%)安の8726円74銭。TOPIX の9日連続安は2009年7月以来。

ミョウジョウ・アセット・マネジメントの菊池真代表取締役は、 「米国の企業決算は予想通りいまひとつで、世界景気減速の影響が出 ていることが確認された」と指摘。これから本格化する日本企業の決 算も軟調な内容が連想され、「日本株市場は目先一段安となる可能性が 高い」との認識を示した。

米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長は17日の上院 銀行委員会で、雇用の改善に向けた動きは「いら立たしいほど遅い」 ものになる可能性が高いとし、金融当局には景気浮揚に向け行動する 用意があるとあらためて表明。追加的な緩和手段について、住宅ロー ン担保証券(MBS)を含む追加の資産購入や超過準備の付利引き下 げ、今後の政策をめぐるコミュニケーション方法の変更を挙げた。

朝高の後失速、電力は終日弱い

バーナンキ議長の議会証言を好感して上げた前日の米国株高の流 れを受け、きょうの日本株は上昇して開始。ただ、世界景気の減速や 欧州債務問題への懸念がくすぶる中、日本株を買う勢いは限られ、徐々 に伸び悩んだ。午後に欧州金融機関大手のクレディ・スイスが増資を 発表したほか、オランダの半導体装置メーカーのASMLが市場予想 を下回る売上高予想を発表すると、為替市場では円高方向への動きが 強まり、日本株市場では主要株価指数がマイナス圏に沈んだ。

東証1部33業種では電気・ガス、紙パ、空運、海運、証券・商品 先物取引、非鉄、小売、繊維、卸売、機械、銀行など26業種が下落。 下落率1位の電気・ガス指数は1983年12月以来の安値を更新した。 関西電力の大飯原発と北陸電の志賀原発の敷地内を走る断層の活動性 を検討する経済産業省原子力安全・保安院の専門家会議が17日に開か れ、委員から現地での再調査を求める意 見が続出、再調査が避けられ ない状況になったと共同通信など複数のメディアが報道。原発停止の 長期化による収益低迷懸念が広がった。

業績不透明感

また、太陽誘電やSUMCO、ニコン、大日本スクリーン製造、 京セラなど半導体関連、電子部品銘柄も売られた。米インテルは17 日、7-9月期の売上高が143億ドル(約1兆1300億円)の上下5億 ドルの範囲になる見通しと発表。ブルームバーグが集計したアナリス ト予想の平均146億ドルを下回った。また、蘭ASMLは7-12月期 の売上高が市場予想の24億5000万ユーロを下回る22億-24億ユー ロを見込むとし、事業環境の厳しさが意識された。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券の藤戸則弘シニア投資スト ラテジストは、「日米のハイテクや素材関連企業は中国と欧州の景気減 速の影響を織り込む展開が続く可能性がある」と指摘。足元の相場は 「ヘッジファンドなど短期資金中心で、動きは不安定」と話していた。

不動産は堅調

一方、石油・石炭製品、不動産、医薬品など7業種が上昇。不動 産株をめぐっては、午後1時発表の6月の首都圏マンション新規発売 が前年同期比16%増と堅調だったほか、日本銀行の6月の金融政策決 定会合の議事要旨を受けて追加金融緩和期待が継続した。また、18日 付の日本経済新聞朝刊では、政府が不動産投資信託(REIT)によ る海外不動産の取得を実質解禁する方針と伝えられた。

東証1部の売買高は概算で16億135万株、売買代金は9580億円、 値上がり銘柄数は371、値下がり1166。国内新興市場では、ジャスダ ック指数が前日比0.1%安の51.42と3日続落、東証マザーズ指数は 同0.3%高の360.77と反発した。

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