債券上昇、超長期中心に買い圧力-20年債利回りは2年ぶり低水準

債券相場は上昇した。利回り曲線 上での割安感や需給要因を背景とした超長期債の買いが先行し、新発 20年債の利回りが約2年ぶりの水準に低下。午後には長期債にも買い 圧力がかかった。半面、5年ゾーンはあすに入札を控えて上値が抑え られた。

SMBC日興証券の末沢豪謙チーフ債券ストラテジストは、「夏休 みを前に、6月の国債大量償還分の資金が長いゾーンに向かっている ようだ。6月に1.5-1.6%とクーポン(表面利率)の高い5年債が償 還されたため、同じようなクーポンを狙うとなると20年債以上になる からだろう」と説明している。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物の324回債利回り は前日比0.5ベーシスポイント(bp)高い0.775%と、12日以来の高水 準で開始。その後は横ばいの0.77%で推移していたが、午後3時前に は0.755%に水準を切り下げ、13日に付けた2003年6月30日以来の 低水準に並んだ。

超長期債では、20年物の137回債利回りが午後に入って2.5bp低 い1.545%と、2010年8月以来の水準に低下した。30年物の36回債 利回りは一時3bp低い1.750%と、5月21日以来の低水準を付けた。

東京先物市場で中心限月9月物は、前日比4銭安の144円24銭で 取引を開始。直後に144円21銭まで下落したあとは、午後の取引にか けて、じりじりと水準を切り上げた。結局、14銭高の144円42銭で 高値引けとなった。

入札控え5年債利回りは上昇

そうした中、あす19日には5年利付国債(7月債)の入札が実施 される。5年物の105回債利回りは0.5bp高い0.185%を維持して推 移。このため、今回の入札では、表面利率(クーポン)は前回債と据 え置きの0.2%が見込まれている。発行額は2兆5000億円程度。

JPモルガン証券の山脇貴史チーフ債券ストラテジストは、5年 債について「あすの入札を利回り0.2%割れで迎えるため、さすがに 調整している」と指摘した。

もっとも、今回の5年債入札に対する過度な警戒感は出ていない。 三菱UFJモルガン・スタンレー証券の六車治美シニア債券ストラテ ジストは、今回は前回105回債のリオープン(追加発行)になる可能 性が高く、新味に欠けるとしながらも、「中長期債スプレッド(利回り 格差)の縮小や先進国の短期金利の消滅が中期債の需要を高める方向 に働く」と指摘した。

前日の米国市場はバーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議 長の議会証言内容を受けて、株高・債券安となった。日本の10年債利 回りは朝方こそ上昇していたが、午後には低下した。SMBC日興証 の末沢氏は、FRB議長の議会証言について、特に大きな影響はなか ったとし、海外市場で株価が反発し、金利が上昇したが、「円債は国内 要因で買われている」と説明した。

--取材協力:池田祐美 Editors:山中英典、持田譲二

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