米国株:反発、FRB議長が景気浮揚策の用意あると表明

米株式相場は上昇。米連邦準備制度 理事会(FRB)のバーナンキ議長は17日、上院銀行委員会で証言し、 雇用市場が改善しない場合には景気浮揚へ向けた措置を取る用意がある と発言。これを好感して相場は朝方の下げを埋めた。

S&P500種株価指数は主要10業種全てが上昇。世界最大の娯楽企 業、ウォルト・ディズニーは大幅上昇して上場来最高値。バンク・オ ブ・アメリカ(BOA)のアナリストが同社株の投資判断を「買い」に 引き上げたことが手掛かり。コカ・コーラも高い。同社の四半期決算は 利益が市場予想を上回った。玩具メーカー最大手のマテルも急伸。第2 四半期の利益がアナリスト予想を上回ったことを手掛かりに買い進まれ た。

S&P500種は前日比0.7%上げて1363.67。一時、最大0.6%安まで 下げる場面も見られた。ダウ工業株30種平均は78.33ドル(0.6%)高 の12805.54ドル。

BMOハリス・プライベート・バンク(シカゴ)のジャック・アブ リン最高投資責任者(CIO)は、「株式市場はFRBを信じている。 あらゆる材料と減速の兆候を受けても投資家は、FRBが景気浮揚へ向 けできる限りのことをするであろうとの期待をまだ捨てていない」と述 べた。

景気先行き不安

この日の寄り付き後の1時間は売りが先行した。バーナンキ議長の 証言原稿では当局の計画について詳細な説明に踏み込まず、より積極的 な姿勢が見られることを期待していた投資家の間で失望売りが広がっ た。ただ、質疑応答での同議長の発言を受け、行動の用意があるとの見 方が広がり、相場は上げに転じた。

S&P500種は前日までの8営業日中、7営業日で下落。4月に付 けた年初来高値からは3.9%下げている。予想を下回る景気指標の発表 や、四半期ベースで2009年以来で初の減益決算が予想されていることを 受け、投資家は警戒心を高めている。

前日発表された6月の小売売上高は前月比で減少したほか、この日 発表された消費者物価指数は前月から横ばいと、インフレ鈍化の兆しが 見えている。

シティグループの米経済サプライズ指数はマイナス62.30と、前週 付けたほぼ11か月ぶり低水準のマイナス64.9に近い水準で推移してい る。同指数は今年1月にプラス91.9とピークに達した。

決算シーズン

リッジワース・キャピタル・マネジメントのシニアストラテジス ト、アラン・ゲイル氏は電話インタビューで、「決算シーズン後に、売 上高の伸び悩みを理由に企業の人員削減が相次ぐ事態となれば、雇用市 場がリスクにさらされる。そうなればFRBは非常に迅速に行動を起こ すだろう」と述べた。

ブルームバーグの集計によれば、S&P500種構成銘柄でこれまで に四半期決算を発表した企業49社のうち、35社で利益が市場予想を上回 った。発表済み企業の収益は前年同期比3%減。S&P500種銘柄の企 業全体では2.1%の減益が見込まれている。

ディズニーは3.1%高の49.35ドルと上場来最高値。同社を含めた S&P500種の消費者サービス株指数も0.9%上昇した。BOAは同社株 の投資判断を「ニュートラル」から「買い」に引き上げた。映画「アベ ンジャーズ」が2012年の業績を押し上げることや、アニメ映画をテーマ にした新施設「カーズランド」がオープンし、来年の利益に貢献する見 通しであることを理由に挙げた。

コカ・コーラは1.6%高。同社が発表した第2四半期決算は、利益 がアナリスト予想を上回った。北米で昨年下期に実施した値上げが奏功 した。マテルは9.7%高と、S&P500種構成銘柄で最も上昇率が大き い。同社の第2四半期決算は、値上げの効果で利益が拡大。売上高もア ナリスト予想を上回った。

原題:U.S. Stocks Gain as Bernanke Says Fed Prepared to Boost Growth(抜粋)

--取材協力:Lu Wang、Peter Levring.

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