7月17日の米国マーケットサマリー:株反発、FRB議長証言を好感

ニューヨークの為替・株式・債 券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替         スポット価格 前営業日
ユーロ/ドル        1.2290   1.2273
ドル/円             79.10    78.87
ユーロ/円           97.21    96.80


株                 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率
ダウ工業株30種       12,805.32     +78.11     +.6%
S&P500種           1,363.67     +10.03     +.7%
ナスダック総合指数    2,910.04     +13.10     +.5%


債券          直近利回り 前営業日比
米国債2年物      .24%        +.01
米国債10年物     1.50%       +.03
米国債30年物     2.59%       +.04


商品 (中心限月)                     終値   前営業日比 変化率
COMEX金     (ドル/オンス)  1,589.50    -2.10     -.13%
原油先物         (ドル/バレル)   88.98      +.55     +.62%

◎NY外国為替市場

17日のニューヨーク外国為替市場ではドルが主要通貨の大半に対し て下落した。バーナンキ連邦準備制度理事会(FRB)議長の議会証言 を受けて、投資家は追加緩和の可能性が残されているとの観測に傾い た。

ドルは朝方上昇する場面もあった。バーナンキ議長が議会公聴会の 冒頭に読み上げた証言テキストには量的緩和第3弾に関する具体的な記 述がなかった。

GFTフォレックスの通貨調査担当ディレクター、キャシー・リー ン氏(ニューヨーク在勤)は、「バーナンキ議長が具体的な追加策に触 れなかったことから、投資家は事前の緩和策見通しを調整。ドルが当初 主要通貨すべてに対して上昇していた」と述べ、「証言が進むにつれ、 バーナンキ議長は時間稼ぎが目的であり、悲観的な見方を変えず、明ら かな方針も示さなかったということに投資家は気付いた」と続けた。

ニューヨーク時間午後4時10分現在、ドルは対ユーロで0.2%下げ て1ユーロ=1.2296ドル。一時は0.7%高まで上昇する場面もあった。 ドルは対円で0.3%上げて79円08銭。円はユーロに対して0.4%安の1ユ ーロ=97円23銭だった。

◎米国株式市場

米株式相場は上昇。米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ 議長は17日、上院銀行委員会で証言し、雇用市場が改善しない場合には 景気浮揚へ向けた措置を取る用意があると発言。これを好感して相場は 朝方の下げを埋めた。

S&P500種株価指数は主要10業種全てが上昇。世界最大の娯楽企 業、ウォルト・ディズニーは大幅上昇して上場来最高値。バンク・オ ブ・アメリカ(BOA)のアナリストが同社株の投資判断を「買い」に 引き上げたことが手掛かり。コカ・コーラも高い。同社の四半期決算は 利益が市場予想を上回った。玩具メーカー最大手のマテルも急伸。第2 四半期の利益がアナリスト予想を上回ったことを手掛かりに買い進まれ た。

S&P500種株価指数は前日比0.7%上げて1363.67。一時、最 大0.6%安まで下げる場面も見られた。ダウ工業株30種平均は78.33ドル (0.6%)高の12805.54ドル。

BMOハリス・プライベート・バンク(シカゴ)のジャック・アブ リン最高投資責任者(CIO)は、「株式市場はFRBを信じている。 あらゆる材料と減速の兆候を受けても投資家は、FRBが景気浮揚へ向 けできる限りのことをするであろうとの期待をまだ捨てていない」と述 べた。

◎米国債市場

米国債市場では利回りが過去最低付近から上昇。米連邦準備制度理 事会(FRB)のバーナンキ議長の議会証言を受け、金融当局が追加刺 激策を実施するとの観測があらためて広がった。

バーナンキ議長は冒頭の証言段階では、追加行動を取る用意がある とした一方で具体策には触れなかったことから、利回りの方向性が定ま らない状態が続いた。ただその後の質疑応答で、議長は追加的な緩和手 段について発言。住宅ローン担保証券(MBS)を含む追加の資産購入 や超過準備の付利引き下げ、今後の政策をめぐるコミュニケーション方 法の変更を挙げた。

BNPパリバの金利ストラテジスト、サブラト・プラカシュ氏(ニ ューヨーク在勤)は「バーナンキ議長の議会証言は、金融当局には用意 ができているという見方を強めるものだ。市場には幾分か安心感となっ ている」と指摘。「過去数回の金融緩和時には、投資家が株式に流れ込 んだことから国債利回りは上昇した。今回もそうなる可能性がある」と 続けた。

ニューヨーク時間午後3時5分現在、30年債利回りは前日比3ベー シスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の2.59%。過去最低は6月 1日に付けた2.5089%。10年債利回りは3bp上げて1.50%。過去最低 は同じく6月1日に付けた1.4387%。

◎NY金先物市場

ニューヨーク金先物相場は続落。米連邦準備制度理事会(FRB) のバーナンキ議長は当局には景気浮揚に向け行動する用意があるとあら ためて表明した一方、具体的な措置を説明するには至らなかった。

バーナンキ議長は議会公聴会での質疑応答で、追加的な緩和手段に ついて、住宅ローン担保証券(MBS)を含む追加の資産購入や超過準 備の付利引き下げ、今後の政策をめぐるコミュニケーション方法の変更 を挙げた。金は2008年12月末から11年6月にかけて70%急伸した。当局 が政策金利を過去最低に維持し、2度にわたる量的緩和プログラムで2 兆3000億ドル相当の債券を購入したことが背景にある。金は今年に入っ て1.4%上昇している。

米ロジック・アドバイザーズのパートナー、ウィリアム・オニール 氏は電話インタビューで、「何らかの緩和策が近く発表されることは明 白だとしても、市場は具体的な情報を知りたがっている」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物8 月限は前日比0.1%安の1オンス=1589.50ドルで終了した。一時 は1.3%下落する場面もあった。

◎NY原油先物市場

ニューヨーク原油先物相場は5営業日続伸。7週間ぶりの高値とな った。原油在庫減少の観測や米鉱工業生産指数の上昇が手掛かり。

ブルームバーグがまとめたアナリスト調査によると、米エネルギー 省が18日発表する13日終了週の原油在庫は80万バレル減少が予想されて いる。米連邦準備制度理事会(FRB)が発表した6月の鉱工業生産指 数は前月比0.4%上昇した。FRBのバーナンキ議長が追加刺激策につ いて踏み込んだ言及をしなかったとの見方から、原油は下落する場面も あった。

プライス・フューチャーズ・グループ(シカゴ)の市場担当シニア アナリスト、フィル・フリン氏は「経済指標はなかなか良好で、原油需 要の見通し改善を示している」と指摘。「市場はあすの在庫統計に備え ている」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物8月限は前日 比79セント(0.89%)高の1バレル=89.22ドルで終了。終値では5 月29日以来の高値となった。5日続伸は4月27日以来の最長。

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