JPモルガン、トレーダーの損失隠す意図を疑う

JPモルガン・チェースは、58億ド ル(約4580億円)のトレーディング損失を出した部門の行員に損失の全 容を示すことを避けようとした可能性があると主張している。経営陣と の不正行為の実行者との間に一線を引く狙いがありそうだ。

JPモルガンは4-6月(第2四半期)決算発表に伴う13日のプレ ゼンテーションで、経営陣は価格の整合性に懸念を抱いていたと指摘 し、「トレーダーが損失の全容を示すことを避けようとしたのではない か」との見解を明らかにした。同行はこの主張を裏付ける証拠を示して いない。

事情に詳しい関係者の1人によれば、JPモルガンのトレーディン グ損失について、米司法省と連邦捜査局(FBI)が5月に捜査を開始 した。また、複数の関係者によれば、証券取引委員会(SEC)と商品 先物取引委員会(CFTC)もJPモルガンの取引を調査している。

連邦検察当局で経営破たんしたエネルギー卸売会社エンロンの特別 捜査を担当し、現在はデューク大学法科大学院の教授を務めるサム・ビ ュエル氏は、JPモルガンの発表について、「経営幹部よりも低いレベ ルで起こった問題として線引きを行おうとしていることを示している」 と分析。「米国の刑法の下で監督者の刑事責任が問われるのは非常にま れだ」と述べ、トレーダーのレベルを超えて、経営陣まで達することを 目指す検察当局は努力は困難を伴うとの見方を示す。

マンハッタンの連邦地検のプリート・バラーラ検事正付き広報官エ レン・デービス氏とFBIのニューヨーク事務所のジム・マーゴリン報 道官はコメントを控えている。

原題:JPMorgan Probe Distances Bank From Trades, Gives U.S. Road Map(抜粋)

--取材協力:Dawn Kopecki、Mary Childs.

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