超長期債が上昇、米債高や投資家需要で買い-長期金利横ばい

債券市場では超長期債が上昇した。 前日の米国市場で債券相場が上昇したことに加え、割安感から投資家の 需要が根強く、買いが優勢となった。

三井住友アセットマネジメント債券運用グループの永見哲シニアフ ァンドマネジャーは、「これまで債券購入を抑えていた投資家の潜在需 要は根強い。短中期の金利低下に行き過ぎ感があり、利回り曲線はフラ ット化しやすい地合いだ」と述べた。

現物債市場では超長期債が買われた。20年物137回債利回りは前週 末比2ベーシスポイント(bp)低下の1.565%、30年物回債利回りは 1bp低い1.78%まで低下した。長期金利の指標となる新発10年物 の324回債利回りは、同0.5bp低下の0.765%で始まった後、若干水準 を切り上げ、横ばいの0.77%で推移している。

三井住友アセットの永見氏は、「10年債の0.8%割れが容認されつ つあり、時間の経過とともに資金があぶり出されるとみている」とし、 「押し目買い姿勢の投資家も多いため金利上昇余地は限定的」と語っ た。

前日の米国市場の地合いを引き継ぎ、朝方は買いが先行したもの の、前週末に長期金利が一時、約9年ぶりの低水準をつけたことを受け て、高値警戒感も強く、その後は買いが続かなかった。バークレイズ証 券の徳勝礼子シニア債券ストラテジストは、19日に5年債入札を控えて おり、「現行水準では、日本の投資家は慎重姿勢。今まで買い進んでき たので上値は追わないようだ」と説明した。

債券先物は横ばい

東京先物市場で中心限月9月物は横ばい。前週末比5銭高の144 円33銭で始まった後、すぐに144円35銭まで上昇した。その後は伸び悩 み、徐々に売りが優勢となり、一時144円23銭まで下げた。取引終了に かけては再び値を戻し、結局、横ばいの144円28銭で引けた。

日銀は17日、資産買い入れ等基金による短期国債買い入れオペを実 施した。前回までの1回3000億円と同額で、3兆0194億円の応札があっ た。応札倍率は10.04倍と、基金による短期国債買入では過去最高だっ た。日銀は12日の決定会合で、短国の買い入れをより確実に行うため、 入札下限金利(0.1%)を撤廃していた。

16日の米国債市場では、5年債利回りが過去最低に低下。小売売上 高が市場予想に反して3カ月連続で減少したことから、景気失速懸念が 強まり、米国債の逃避需要が高まった。世界経済の腰折れや欧州ソブリ ン債危機の悪化をめぐる懸念から、英国やカナダ、フランス、ドイツ、 オランダでも国債利回りが過去最低を付けた。米10年債利回りは前週末 比2bp低下の1.47%程度。

--取材協力:赤間信行 Editors: 持田譲二, 青木 勝