米債務抑制へ残された時間はあと4年-投信会社バンガード

米投資信託会社バンガード・グルー プは、債券投資家が反乱を起こして利回りを押し上げる前に、米国が債 務を抑制するのに残された猶予は2016年までだとの見解を示している。 同社の米国債保有額は1482億ドル(約11兆7300億円)と、民間では最 大。

バンガードの債券グループ責任者、ロバート・アウワーター氏は 「信頼できる長期的計画がなければ、あと4年ほどで市場が『もうたく さんだ』と言う地点に達するだろう」と予想した。同氏は今年、米国債 券アナリスト協会の殿堂入りを果たした。

欧州では借り入れコスト上昇で5カ国が支援を要請したが、米国は 欧州を揺るがしている混乱を回避してきた。投資家は欧州の債券を避 け、世界一の準備通貨としてのドルの地位に支えられた安全資産として 米国資産を買い、公的債務残高が07年の9兆ドル弱から15兆9000億ドル に拡大しているにもかかわらず、米国債利回りは過去最低水準となって いる。

米国の財政赤字は4年連続で1兆ドルを超える見込みだが、米国債 やドルの需要が財政赤字を賄うオバマ大統領の能力を強め、借り入れコ ストを低く抑制し続けようとするバーナンキ米連邦準備制度理事会 (FRB)議長の取り組みを後押ししている。国際通貨基金(IMF) によれば、ドルは準備通貨全体の62.2%を占める。ユーロの割合 は24.9%。

「及第点」

アウワーター氏(56)はバンガード本社で行ったインタビューで、 「米国債が及第点を取っているのは、同市場の流動性が買い手を呼び込 んでいることが一因だ。こうした買い手は、発展し得る代替投資先があ れば米国債市場から退出してしまうかもしれない」と分析した。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、米10年債利回りは 先週、6ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)下げて1.49%。世 界的な成長鈍化に伴い、利回りは3月20日に付けた今年の最高水準 の2.4%から低下している。6月1日には一時1.44%と、過去最低を記 録した。過去20年間の平均は4.88%だった。

利回りが過去最低であるにもかかわらず、年限が10年以上の米国債 は今年のリターンが利子再投資ベースで7.4%。米株のS&P500種株価 指数は配当を含めて今年のリターンが9.1%。S&PのGSCI指数に 基づく商品のリターンはマイナス3.6%。

原題:Debt Doomsday 4 Years Away for Biggest Treasuries Owner Vanguard(抜粋)

--取材協力:Christopher Condon.