英ポンド、ユーロ圏からの資金逃避で堅調-英輸出には打撃

ポール・マケイン氏は、英ポンドが 対ユーロで約3年半ぶり高値に上昇したことで、父親が英バーミンガム 近郊で1984年に設立した機械メーカー、ブリマク・エンジニアリングの 利益が損なわれていると話す。

同社のマネジングディレクターを務めるマケイン氏は13日の電話イ ンタビューで、「パリの倉庫には約3万ポンド(約370万円)相当の在 庫があるが、その価値は下がっている」と指摘。「(ポンド高で)英国 製品や当社製品の競争力は低下し、フランス人やドイツ人にとって購入 する魅力が少なくなっている」と述べた。

英経済は1975年以来初めて2番底入りし、欧州向け輸出は減少、イ ングランド銀行(中央銀行)は資産買い取りプログラムの規模を3750億 ポンドに拡大したにもかかわらず、ポンドはこの半年で2.8%上昇し た。これはユーロや円などブルームバーグが調査対象とする先進10カ国 の通貨から成るバスケットの中で最高のパフォーマンスだ。

ユーロ圏の混乱からの逃避先を求める投資家がもたらしたポンド高 は、キャメロン首相の景気好転に向けた計画を妨げている。

ニッセイアセットマネジメント債券運用部債券第1運用室の国部真 二チーフ・ポートフォリオ・マネジャーは11日のインタビューで、ポン ドが下落するとは思わないとして、英国にはユーロから逃避した資金が 流入しており、安全投資先として選好されていると説明していた。

ポンドは先週、対ユーロで前週末比0.9%上昇し、1ユーロ=78.65 ペンスで取引を終えた。一時は78.57ペンスと、2008年11月3日以来の 高値に達した。対ドルでは同0.5%高の1ポンド=1.5575ドル。10年物 英国債利回りは6月1日、過去最低の1.439%を記録。先週末は1.55% だった。

キャピタル・エコノミクス(ロンドン)のエコノミスト、ビッキ ー・レッドウッド氏は「ポンド高とユーロ圏経済の一層の軟化によっ て、輸出主導による英景気回復の望みはかなわない公算が大きい」と指 摘。貿易は向こう1年から1年半の間は「重しとなる可能性が高い」と 述べた。

原題:Pound Proves Recession Resistant to Exporters Bemoaning Strength(抜粋)

--取材協力:Masaki Kondo.

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