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【日本株週間展望】輸出関連中心に軟調、景気減速や業績下振れ懸念

7月第3週(17-20日)の日本株 は軟調となる見通し。世界的な景気減速や企業の業績下振れ懸念が高 まる中、投資家は買い手控え姿勢を強めている。相場を大きく動かす イベントにも乏しく、自動車など輸出関連、商社など資源関連株を中 心に売り優勢となりそうだ。

しんきんアセットマネジメント投信の山下智巳ファンドマネジャ ーは、「全体としては軟調で、ディフェンシブ株が選好される展開」を 予想。本格化する米国の企業決算も弱い内容が見込まれ、「投資家が今 買う理由は見当たらない。商いも低調で、強い相場ではない」とみる。

第2週の日経平均株価は、前週末比3.3%安の8724円12銭と6 週ぶりに反落。米国や中国で弱い経済指標が相次ぎ、目先の利益を確 定する売りが膨らんだ。韓国での予想外の政策金利引き下げにもマイ ナスに反応するなど、投資家のセンチメントは悪化しており、週後半 に投資家の短期売買コストを示す25日移動平均線を割り込んだ。

SMBC日興証券の阪上亮太チーフストラテジストは、「米国と中 国の景気減速、企業の業績下方修正に対する懸念が足元の相場の背景 にある」と指摘。来週もこのままじりじり下がる可能性が高く、「日経 平均は8500円を試す展開」との見通しを示した。

主要投資主体が売り姿勢

東京証券取引所が公表する投資部門別売買動向によると、海外投 資家は7月1週に2週連続で売り越し、売越額は162億円と前の週 (107億円)から拡大した。個人も4週連続で売り越し、双方で委託 売買代金の9割近くを占める投資主体が売り姿勢を強めている格好。 SBI証券の鈴木英之投資調査部長は、「海外投資家は世界的に株式の ウエートを落としており、その影響を受けている」と言う。

中国の国家統計局が13日に発表した4-6月期の国内総生産(G DP)は、前年同期比7.6%増となり、ブルームバーグがまとめたエ コノミスト予想の中央値7.7%増をやや下回った。8%を下回ったの は2009年4-6月期以来、3年ぶり。

中国の景気減速懸念は株式市場の動きにも顕著に出て、6月以降 の世界の株価指数の騰落率を見ると、12日時点で米S&P500種株指 数が1.9%高、ストックス欧州600指数が5.5%高、TOPIXが3.9% 高となった半面、中国上海総合指数は7.9%安で主要94指数の中で下 落率1位だった。

一方、6月の消費者物価指数の上昇率が2.2%と2年超ぶりの低 水準にとどまるなど、インフレ懸念の沈静化は政策当局の景気刺激策 発動の期待を誘発している面もあり、ちばぎんアセットマネジメント の奥村義弘調査部長は「中国政府の対応次第では、投資家がリスクオ ンのスイッチを入れるきっかけになる」と話している。

FRB議長発言、決算注視

非農業部門雇用者数の増加が3カ月連続で10万人を下回るなど、 主要経済統計の改善基調が鈍っている米国では、16日に6月の小売売 上高、18日に住宅着工指数と地区連銀経済報告(ベージュブック)、 19日に7月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数などが発表予定。

17日には、米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長が 上院で半期金融政策報告を行う。SMBC日興証の阪上氏は「来週の イベントで一番注目している。量的緩和第3弾(QE3)を示唆する ようだと、相場の潮目は大きく変わる」と、同議長の発言内容を注視 したい構えだ。

また米国では、企業の4-6月期の決算発表が本格化する。16日 にシティグループ、17日にゴールドマン・サックス・グループやイン テル、18日にバンク・オブ・アメリカ(BOA)やIBM、19日にモ ルガン・スタンレーやグーグルなどが予定されている。ブルームバー グ・データの集計によると、S&P500採用銘柄の4-6月期の1株 当たり利益の前四半期比成長率は2.8%となっている。

BOAは12日、商品価格の下落や世界的な経済成長の鈍化が企業 利益の足かせになるとし、S&P500を構成する企業の12年と13年 の1株当たり利益見通しを、それぞれ1.4%引き下げた。しんきんア セットの山下氏は、「前評判は良くない。米国市場がどう消化するかで 、日本株市場の動きも決まる」と見ている。

欧州関連株さえず

欧州情勢はいったん小康状態だが、スペインの10年国債利回り は足元で6%台後半、イタリアの10年国債利回りは6%前後と引き続 き高止まり。一時1ユーロ=101円台までユーロ高・円安方向に振れ たユーロ・円相場も再び円高基調を強めており、直近では96円台後半 での動き。直近5日間の日経平均採用銘柄の下落率上位を見ると、リ コーやニコン、アルプス電気、旭硝子など欧州での売上高の大きい企 業群が並んでいる。

このほか、日本株の動向に影響を与え得る材料は、16日に国際通 貨基金(IMF)が世界経済見通しを公表するほか、17日にはドイツ で7月のZEW景況指数が発表される。国内では、18日に6月の首都 圏マンション販売、19日に百貨店売上高、20日にコンビニエンススト ア売上高などがある。

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