民主党大久保氏「タコが自分の足食う」インサイダーは構造問題

民主党の大久保勉政調副会長は、証 券会社から相次いで公募増資など企業のインサイダー情報が漏れていた ことについて「構造的な問題だ」と述べた。証券市場での証券会社によ る不正は「まるでタコが自分の足を食うみたいなものだ」とし、構造問 題と捉えて解決策を講じるべきだとの認識を示した。

大久保氏は民主党が13日開いたインサイダー問題の検討部会で、3 月以降に金融当局が摘発した事案は「たまたま1人、2人が関与したと いうことではない」と指摘。情報漏えい者に対する罰則がないなど法規 制上の構造的問題に加え、「組織的な問題もある」と言及した。部会で は市場の建て直しに向けて月内にも対応策を取りまとめる予定だ。

証券取引等監視委員会は、これまでに2010年の公募増資に絡んだイ ンサイダー取引4事案を摘発。うち3件で外部に情報を漏らしていた野 村ホールディングスは6月末、収益至上主義に傾斜し、営業部門が法人 部門から半ば恒常的に情報を入手していたと謝罪。経営幹部の減給や担 当役員の退任など社内処分や再発防止策を発表する事態に至った。

大久保氏は13日の会合で、証券会社の顧客である発行体としての企 業の未公開情報を機関投資家への営業に活用するような不正が横行して いるとの認識を示し、これでは「まともな投資家や年金は市場に寄り付 かなくなる」と懸念を表明した。

またこの日の会合には、東京証券取引所が全日本空輸が3日に公表 した公募増資について、情報公開前に空売りが急増していたデータを資 料として提出した。東証はすでに09年1月以降の増資に関連し、公表前 に売買高が急増した20銘柄の空売り状況などについて、民主党の要請も 受け調査を進めているが、ごく最近の例である全日空も追加する。

全日空株についてはすでに、監視委が調査に着手したことが9日に 分かっている。関係者によれば、株価動向や空売り状況についてモニタ リングやヒアリングを行い、引き受け主幹事証券から情報漏れがなかっ たかどうかなどを詳しく調べていく方針だ。